定例の「次は何を買おうかリスト(配当貴族銘柄編)」のアップデートを行いました。
配当貴族銘柄とはご存じのとおり25年以上連続銘柄を続ける企業のこと。
そして取り上げた銘柄は、S&P500配当貴族指数を構成する銘柄。
すなわち、
① S&P500指数の構成銘柄であること
② 25年以上、連続で増配していること
③ 時価総額が30億米ドル以上であること
④ 1日当たりの平均売買代金が500万米ドル以上であること
尚、今回今回新たに追加、削除した銘柄はありません。
まずこちらは配当利回り順のリストとなります。
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トップ10の中で我々になじみのある銘柄と言えば、相変わらず1位のアルトリア(MO)、9位のシェブロン(CVX)と言ったところでしょうか。
ちなみにアルトリアの配当利回りは6月末の6.9%から下がったものの6.6%と6%を超えており相変わらず高いものの、”売上成長”という言葉をどこかに忘れて来た銘柄であり(苦笑)、万年不人気のこの銘柄の場合決して異常値とは言えないというか平常水準にあることには留意する必要があります。
続いて紹介するのがこちらのリスト。
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こちらはトータルリターン(10年)が市場平均(SP500)に連動する代表的なETFであるVanguard S&P 500 ETF(VOO)のトータルリターン13.6%を超える銘柄のみをピックアップしています。
トータルリターンとは
トータルリターン(Total Return)とは、一定期間内に投資商品への投資から得られる総合収益を指します。
これにはキャピタルゲイン(譲渡益)だけでなく、再投資された分配金(インカムゲイン)などが含まれます。
こうした利益の合計額を投資コスト(購入価格)で割ってパーセンテージで表すことが多く、総収益率ともいいます。
トータルリターンは、投資信託の運用成績を表す際に用いられます。
分配金を全て再投資したと仮定し、ある一定期間の分配金込みの基準価額の騰落率を年率で表します。
(SMBC日興証券HPより)
全13銘柄を見るとやはり高配当と高成長は両立しない、というセオリーを垣間見ることのできるリストとなっており、最も配当利回りが高い銘柄でもホームセンターを運営するロウズ(カンパニーズ(Lowe’s Companies Inc))の2.1%という状況となっています。
尚、以前はランクインの常連だったバイオ医薬品会社アッヴィは6月に続きランク外(トータルリターン:12.9%)となっていますが、その理由はアッヴィの問題というより医薬品セクターの株価が総じて低調であることが原因ではないかと考えています。
それが証拠に7月31日に発表した直近2025年第2四半期決算は前年同期比増収(+6.6%)・増益(+12.1%-調整後1株利益ベース)、調整後1株利益は2.97ドルと7月3日公表の事前予想利益2.84ドル~2.88ドルを上回ったばかりか、売上・利益ともにアナリスト予想を上回っています。
さらに今期2025年通期見通し(調整後1株利益)を7月3日公表の11.67ドル~11.87ドルに対し、以下のとおり11.88ドル~12.08に上方修正しています。
ロバート・マイケルCEOは「アッヴィの見通しは強固であり、2025年以降も当社のコミットメントを達成する態勢が整っている。」と述べ今後の業績に自信を持っていますので、再ランクインの可能性は高いと考えているところです。
それにしても配当利回りが3%を超えている銘柄は1社もないわけで、やはりいいとこ取り、つまり、
25年以上連続増配を継続しつつ利回りが高いにもかかわらず、株価も順調に上昇している銘柄はなかなか存在しない。
という厳しい現実を表すリストとも言えるのではないでしょうか。
ただそんな中でもこうやって毎月リストを愚直にアップデートすることで、連続増配+株価上昇+高利回りのいわゆる二兎取りならぬ三兎取り銘柄に新たに出会える日が来る、と信じています。
インカムゲイン銘柄のパフォーマンスが市場全体のそれに劣後することを否定する気は毛頭ありませんが、いかなる相場環境にあっても長きに渡り増配を継続してきた銘柄が投資家に安心感を与えていること、これだけは確かです。
何はともあれ本リストが皆さんの銘柄選びの参考になれば幸いです。
(本リストを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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