配当

エンブリッジ(ENB)が31年連続、3%増配、2026年通期見通しを発表

原油や天然ガスのパイプラインの運営等を行い、カナダに本拠を置くエネルギーインフラ企業のエンブリッジ(ENB)が、現地時間の12月3日に配当のお知らせと2026年通期見通しをリリースしました。

エンブリッジ(Enbridge Inc)はエネルギー輸送・配給会社である。

【事業内容】

5つのセグメントを通じて事業を展開する。

液体パイプラインセグメントはカナダと米国にあるパイプラインとターミナルから成り、各種等級の原油やその他の液体炭化水素を輸送・輸出する。

ガス輸送及び中流セグメントは、カナダと米国における天然ガスパイプラインと集荷・処理施設への投資で構成される。

ガス配給・貯蔵セグメントは、天然ガス事業から成る。

再生可能エネルギー発電セグメントは、風力発電、太陽光発電、地熱発電、廃熱回収、送電設備への投資で構成される。

エネルギーサービスセグメントは、現物商品販売、物流サービス、エネルギーマーケティングサービスを提供する。

同社はエイトケンクリークガス貯蔵施設とエイトケンクリークノースガス貯蔵施設を所有する。

(SBI証券より)

今回が増配タイミングですが、2026年3月支払い以降の年間ベースでは2.9%増配の1株当たり3.88カナダドル(2025年は3.77カナダドル)、また四半期ベースでは1株当たり0.97カナダドル(2025年は0.9425カナダドル)の配当となります。

ちなみに2022年以降の増配額は毎年0.0275カナダドルとなっており、今回もその額を継続する結果となりましたが、今回の増配で31年連続増配を達成。

また同時に発表した2026年通期見通しは、

・調整後EBITDA:202億カナダドル~208億カナダドル

・1当たり分配可能キャッシュフロー(調整後営業キャッシュフロー):5.70カナダドル~6.10カナダドル

としており、これは2025年の見通しの中央値から4%の増加となっています。

EBITDAとは

Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortizationの略で、税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益を指します。

国によって金利水準、税率、減価償却方法などが違うため、国際的企業の収益力は一概に比較することはできません。

その点、EBITDAはその違いを最小限に抑えて利益の額を表すことを目的としていますから、国際的な企業、あるいは設備投資が多く減価償却負担の高い企業などの収益力を比較・分析する際にしばしば用いられます。

(SMBC日興証券)

2026年以降は調整後EBITDA、1株利益、分配可能キャッシュフローをそれぞれ約5%の成長率と見込んでいるこの銘柄。

そしてトランプ関税による影響については「重大な影響を与えるとは考えていない。」としている。

さらにそもそもこの銘柄は、北米大陸全域の顧客と新規市場にガス、原油、再生可能エネルギーを供給できる大規模な既存事業基盤を持つ唯一の企業という絶対的な強みがある。

ということで、たとえ増配率を低くとも、実質(購入単価ベースでの)配当利回りが6%近いこの銘柄の保有継続に迷いはありません。

(何やかや言っても配当支払をフリーキャッシュフローでまかなえていない銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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