バイオ医薬品銘柄のギリアド・サイエンシズ(GILD)が現地時間の11月6日に2024年第3四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。
売上は前年同期比で7%の増収。
売上の明細は以下のとおり。
主力のHIV(エイズ治療薬)の他、新型コロナ治療薬のVeklury(レムデシビル)、肝疾患治療薬が増加したこと等により、前年同期比7%増。
また会社が期待を寄せるTrodelvy(乳がん等治療薬)も17%増と引き続き伸びています。
次に利益の方ですが、会計基準ベースで前年同期の1株当たり1.73ドルに対して1.00ドルと大幅減(42%減)となっていますが、これは主に2020年にイムノメディクス社から取得した資産の仕掛研究開発に関する減損費用計上(17.5億ドル(税引前))、および取得した仕掛研究開発費の増加によるものです。
そして無形資産償却や減損損失等の特殊要因を除く調整後1株利益は、主に買収した仕掛研究開発費および税金費用の増加により、前年同期の2.29ドルに対し2.02ドルと12%減となっています。
ただ、アナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回り、特に利益については30%以上上振れしています。
最後に注目の2024年の通期予想ですが、以下のとおり売上、調整後1株利益ともに前回予想から引き上げています。
以上、売上、利益ともに市場予想を上回り、通期予想を上方修正したことは朗報でしょう。
さらに新薬開発関係で注目のHIV(エイズ)感染症の治療薬、レナカパビルに関する今回の決算発表資料の内容は以下のとおり。
・HIV予防を目的としたレナカパビルの年2回投与の第2相試験の結果が発表され、レナカパビル投与群では、参加者の99.9%がHIVに感染せず、2,179人中2人の発症が認められた。
・レナカパビルは、HIV感染を96%減少させ、さらに、毎日服用する必要のあるツルバダよりも優れていることが示された。
・レナカパビルの忍容性は概ね良好で、安全性に関する重大な懸念や新たな懸念は確認されなかった。
・ギリアド社は、年内に米国食品医薬品局(以下「FDA」)に承認を申請し、その後世界的に申請する予定である。
開発は現時点では特に問題なく進んでおり、まずは年内にFDAに承認申請予定とのことで、期待したいと思います。
以上、売上〇、利益✕〇、通期予想上方修正=保有継続
です。
(ここ最近これと言ったスマッシュヒットがない銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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