研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間の10月28日に第3四半期決算を発表しました。
前回の第2四半期決算ではアナリスト予想との比較では売上は若干予想に届かなかったものの利益の方は予想を上回ったこの銘柄、早速内容を確認。
概要は以下のとおり。
まず売上ですが、全体では前年同期比で3.3%の増収。
続いて主力製品であるヒュミラの売上を確認。
御覧のとおり海外では特許切れによる後発競合他社との競争激化で前年同期比で25.9%の減収となったものの、米国内が前年同期比7.4%増と好調で全体では2.5%増と増収を確保。
続いて米国での特許切れによって2023年に後発薬の販売が決まっているヒュミラの売上減少を補う製品として会社が期待を寄せているスキリージとリンヴォックの状況は以下のとおり。
スキリージとは
乾癬(かんせん-免疫の異常によって皮膚や関節に特徴的な発疹などが起こる病気)の症状を改善する薬
リンヴォックとは
中等度から重度の関節リウマチ患者へのリウマチ薬
スキリージが前年同期比で75.4%増、またリンヴォックが53.5%増と好調を維持。
2020年からの推移を見るとほぼ順調に右肩上がりとなっている状況が見て取れます。
また利益の方ですが、会計基準ベースの1株利益、特殊要因を除いた調整後1株利益(NON-GAAPベース)ともに20%を超える増益となっています。
一方アナリスト予想との比較では、以下のとおり第2四半期同様売上は若干予想に届かなかったものの、利益の方は予想を上回っています。
最後に注目の2022年通期予想(調整後1株利益)は以下のとおり。
今回前回予想から下限値を引き上げる一方上限値を引き下げ、13.84ドルから13.88ドルとレンジを狭めています。
以上、全体としては可もなく不可もないと言った決算内容となりました。
但し発表当日の株価は4%近い下落。
その理由ですが、今回の通期予想の数値や抗がん剤「イムブルビカ」の不振が影響しているのかもしれません。
但し、冷静に見れば上記のとおり通期予想利益は前期比で約9%の増益を見込んでいる。
ということで、
売上〇× 利益〇 通期予想△
で(も)ホールドとします。
(いわゆる「2023年の壁」問題を来年に控える銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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