ヘルスケア大手のジョンソン エンド ジョンソン(JNJ)が現地時間の4月16日に2024年第1四半期決算を発表しました。
まず以下がGAAPベース、いわゆる会計基準ベースでの概要。
売上は、前年同期比で2.3%の増収(為替の影響を除いた場合は3.9%の増収)。
これを以下事業セグメント別で見ると、革新的医薬品が抗がん剤「ダルザレックス」と「カルヴィクティ」などが引き続き好調で前年同期比1.1%増。
尚、主力製品の乾癬治療薬ステラーラは0.3%増。
そして医療技術部門は、新型コロナウイルスのパンデミック中、先延ばしされていた緊急ではない膝などの手術を受ける患者が増加したこともあり前年同期比4.5%増となっています。
次に利益ですが、前年同期の赤字転落の要因となったタルク訴訟に関する費用(69億ドル)等を除いた調整後1株利益は以下のとおり前年同期の2.41ドルに対し2.71ドルと12.4%の増益となっています。
またアナリスト予想との比較では以下のとおり売上は予想に対し若干未達だったものの、調整後1株利益は予想を上回りました。
最後に注目の今期2024年通期予想ですが、売上は前回予想の878億ドル~886億ドルに対し下限値は引き上げたものの上限値を引き下げ880億ドル~884億ドル(中央値は一致)、また調整後1株利益は前回予想の10.55ドル~10.75ドルから下限値を引上げ10.60ドル~10.75ドルとしています。
以上、これまでの決算に比べるとやや力強さにかける内容となり、特に売上が市場予想に届かなかったことで発表当日の株価は下落しましたが、インカムゲイン投資家にとって特に前年同期に対し利益がしっかりと増加していることが重要。
また今月には心血管系の医療機器を手がけるショックウェーブ・メディカルを131億ドルで買収することで合意、将来の成長への布石もしっかり打っている。
ということで、売上〇△、利益〇、通期予想△=ホールドです。
(25年初めにベストセラー医薬品(乾癬(かんせん)治療薬「ステラーラ」)が後発薬との競争に巻き込まれる銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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