現地時間の10月21日、エネルギー大手のエクソン・モービルが人員削減を発表したことはすでにお伝えしました。
これはCEOから従業員宛ての電子メールと言う形で公表されたわけですが、その中に重要な情報がありましたのでご紹介します。(※抜粋&管理人勝手訳です)
<エネルギーの多様性>
技術が進歩するにつれて社会は低炭素エネルギー源に移行する一方で、石油とガスは長期的なエネルギー構成において重要な役割を果たし続けるでしょう。
実際、IEAは先週表明された政策シナリオの下で、石油とガスが2040年に世界のエネルギー構成の53%にとどまると予想される、という新しい予測を発表しました。
<エネルギーの移行スピード>
エネルギーシステムの移行は、そのサイズ、複雑さ、および効率的に稼働し続けるために必要なインフラストラクチャの量のために長い時間がかかります。
世界の主要なエネルギー形態である石炭に石油が置き換わるまでに約100年かかりました
<原油の世界需要>
私たちの見通しでは、石油需要は年間0.6%増加し、ガス需要は1.3%増加すると予測しています。
枯渇率に伴い、新しい石油生産は年間8%近く増加し、天然ガスは6%増加する必要があります。
IEA(国際エネルギー機関)は、2040年までに12兆ドルから17兆ドルの追加の産業投資が必要になると見積もっています。
エネルギー消費と人口の増加と繁栄の間には直接的なつながりがあります。
人々がより繁栄するにつれて、社会はより多くのエネルギーを必要とするでしょう。
既存のエネルギーシステムで利用できる代替案は不完全であり、サイズ、複雑さ、および既存のインフラストラクチャを考えると、エネルギーの移行にはかなりの時間がかかります
これは業界と当社にとって説得力のある投資事例であり、当社の長期的な戦略と計画の基礎となっています。
そう、地球温暖化による環境問題・危機意識の高まりから代替エネルギー、いわゆるクリーンエネルギーへの転換が進むことは間違いない。
さらにクリーンエネルギー政策を掲げるバイデン氏が当選すれば、そのスピードは加速する可能性が高い。
しかしエクソン(そして上記記載のとおりIEA)は、そのスピードは世間が思っているほど早くないし、簡単ではない、と考えている。
そして長期的なスパンで見れば、エクソンは新型コロナ流行による今回の原油需要の急減は一時的なものと考えている。
その上で投資を始めとする事業運営を考えている。
そう、エネルギー(石油)銘柄はまだ終わったわけではない。死んだわけではない。
もちろんこれはあくまでエクソン・モービル、つまり一企業の見通しでしかない。
そしてそれを信じるか信じないかはあなた次第。
ただ今回の見通しに違和感を感じない投資家がいることだけは確かです。
(温室効果ガス排出銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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