研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間の2月7日に第4四半期決算を発表しました。
アッヴィと言っても知らない方が多いと思いますので、以下念のため。
会社概要
アッヴィは米国の研究開発型バイオ医薬品企業。
主にC型肝炎、神経学、免疫学、腫瘍学、慢性腎疾患および女性の疾患などの分野における医薬品の開発に取り組む。
アボット・ラボラトリーズの研究開発医薬品部門の分離独立に伴い2013年度に設立。
主力製品はリウマチ性関節炎や乾癬治療薬「ヒュミラ」など。本社はイリノイ州ノース・シカゴ。
(YAHOOファイナンスより)
概要は以下のとおり。
まず売上ですが、全体では前年同期比で4.8%の増収(為替の影響を除くと5.3%増)。
この銘柄の場合は何と言っても売上全体の約6割を占める主力製品ヒュミラの動向がカギ、ということでその内容を確認。
こちらは製品別・地域別売上データからの抜粋ですが、御覧のとおりヨーロッパでの特許切れによる後発競合他社との競争激化で海外では27.3%もの大幅な減収。
ただこれは以前から続いていることでもちろん想定内の内容。
そしてメインの米国では9.8%増と好調を維持。全体では為替の影響を除くと+0.5%とほぼフラットと健闘しました。
続いてヒュミラに続く売上を誇る抗がん剤のイムブルビカ。
御覧のとおり、国内で約28%、そして海外では3割を超える増収と相変わらず好調を維持。
全体では増収にもかかわらず特許切れ懸念のあるヒュミラの割合が57%と減少したということでホルダーとして思わずにっこり。
一方利益の方ですが、無形資産の償却、訴訟費用や買収・売却関連等の特殊要因を除いたNON-GAAPベースでは2.21ドルと約16.3%の増益となっています。
ということで、まずまずの決算。
尚、同時に発表した今期2020年通期予想の方は以下のとおり対年度比で7.5%~8.6%増益を見込んでいます。
この銘柄の場合は何と言っても、特許切れに伴う主力製品ヒュミラの売上減少分をイムブルビカを始めとする他の製品がどれだけカバーできるか?
にかかっています。
但しこれはあくまで現在のアッヴィでの話。
なぜなら製薬大手アラガンの巨額買収(630億ドル(6兆7千億円)がいよいよ今期第1四半期には完了、まったく違う会社に生まれ変わるから。
今回の決算内容、今期予想を受けてもちろんホールドに変わりはありませんが、新生アッヴィに対しては期待半分、不安半分でこの先を見守りたいと考えています。
(投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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