バフェット率いるバークシャー・ハザウェイが5月2日に第1四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。
売上高は前年同期比で1%の微増。
一方の当期利益はなんと497億ドル(日本円で5兆3100億円)もの巨額の赤字計上となっています。
もちろんこれは過去最大の赤字。
但しこれにはからくり(?)がありまして。
今さら言うまでもありませんがバークシャーと言えば、アップルやコカ・コーラを始め数多くの企業に投資している会社。
その保有額は3月末で1,807億ドル(約19兆円)にも達しています。
実はそれが今回の巨額赤字の原因。
詳細がこちら。
こちらはバフェットが投資している企業の事業別の期末残高の前期末との比較ですが、前期末に比べ672億ドルも減少している状況が見て取れます。
この残高は期末日時点の時価。つまり株価に株数をかけて算出されているわけですが、今回のコロナウィルスの影響で株価が大暴落、その結果残高が大きく減ってしまった。
そしてこの差額が損失として計上され純利益を大きく減らすことになってしまった。
というわけです。
ということでいわゆる含み損。
ちなみに米国会計基準では差額を損益計算書に計上する必要がありますが、日本でも一部の企業で採用され始めているヨーロッパ発の国際会計基準(IFRS基準)では損益計算書に計上する必要はありません。
つまり仮にIFRS基準で決算書を作成していたらまったく異なった姿になっていた、ということ。
ではこれを除外したいわゆる本業の結果はどうか?
それがこちら。
こちらは保険業や鉄道業等、本業での税引前利益の明細。
前年同期比では3.6%の微減となっているのが見て取れます。
「いやいや、そうは言っても、、、」
という方へ。こちらをご覧ください。
こちらは現預金等いわゆる手元資金の期末残高。
なんと日本円で14兆円を超えており、その額をさらに増やしているではありませんか。
ということで、今回の5兆円を超える過去最大の赤字計上も気にする必要はないと考えているところです。
(本業に比べ投資での損益が大きい米国銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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