たばこ銘柄と言えば健康被害、健康被害と言えば訴訟、ということで今回はアルトリア(MO)が抱えている訴訟をまとめてみました。
その状況ですが以下のとおりとなっています。
こちらはたばこ訴訟に関して係争中の訴訟件数を決算期ごとにまとめたものですが、年々その数が増加している状況が見て取れます。
特に2020年以降は電子たばこに関する訴訟が急増しているのがわかります。
もちろんこれはアルトリアが電子たばこ最大手、ジュールへ出資したことが大きな理由であることは言うまでもありません。
また、アニュアルレポートにはアルトリア(フィリップ・モリスUSA)が2004年10月以降にたばこ及び健康関連訴訟で実際に支払った賠償・和解額も開示されていました。
その額ですが、関連費用を含め2022年12月31日までの期間で9.54億ドル(122円換算で約1,163億円)、利息は230百万ドル(約280億円)となっています。
単純合算で合計約1,443億円。
ただ約18年という期間を考慮すると、「それほど気にならない。」というのが正直なところです。
但し、訴訟の場合は必ずしも過去が未来の参考となるわけではありません。
特に電子たばこ訴訟をどう手仕舞うかが注目ですが、今年1月には2億5500万ドルを支払って原告の消費者と和解することが裁判所で仮承認された、との報道がありました。
ということで、アルトリアに投資するにあたっては、これらの情報を十分理解した上で、
「ある意味腹をくくって投資する必要がある。」
これだけは言えるのではないでしょうか。
(数多くの訴訟を抱える銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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