以前から不定期で保有銘柄を中心に売上等直近の業績の紹介をして来ましたが、2020年度決算も終了していますので、自身の備忘録の意味も含め2020年版としてアップデートすることにしました。
今回は飲料大手のコカ・コーラ(KO)を取り上げたいと思います。
【会社概要】
コカ・コーラ(The Coca-Cola Company)は飲料会社である。
【事業内容】
同社は非アルコール性飲料ブランドの所有またはライセンス供与及びマーケティングを行い、炭酸飲料を主要製品として、水、強化水、ジュースと果汁飲料、インスタント茶とコーヒー、スポーツ飲料、乳製品とエネルギー飲料を含む各種スチル飲料を提供する。
同社は欧州・中東・アフリカ事業、ラテンアメリカ事業、北米事業、アジア太平洋事業、ボトリング投資事業、及びコーポレート事業を含む。
同社は「Coca-Cola」、「Diet Coke」、「Fanta」及び「Sprite」等の非アルコール性炭酸飲料ブランドの保有・マーケティングを行う。
同社は500以上の非アルコール飲料ブランドの所有・ライセンス供与・販売を行う。
同社は飲料ベースと呼ばれる飲料濃縮物、噴水シロップを含むシロップ、完成した発泡性とスチル飲料の販売・製造・販売を行う。
(出典元:SBI証券)
まず直近5年間の売上の推移は以下のとおりなっており、北米地域での再フランチャイズ化や直近2020年では新型コロナ流行による影響によって減少傾向となっています。
但し再フランチャイズ化による減少は計画どおりと言えます。
また直近2020年のセグメント別売上割合と過去2年間のセグメント別の営業利益率は以下のとおり。
これを見るとおひざ元の北米事業(黄色)は売上こそ全体の35%と多いものの、ラテンアメリカ等他地域に比べ利益率が非常に低く競争が厳しい状況となっていることが見て取れます。
続いては1株利益(潜在株式調整後)。
御覧のとおり特殊要因の影響もありでこぼこ状態。
但し会社の収益力を知る上でより重要なのは真の稼ぐ力を表す営業キャッシュフロー、そしてそのマージンの推移。
直近2019年、2020年では再フランチャイズ化や米国での減税の恩恵もありマージンは30%近くにも達しています。
そして有利子負債残高と財務の安定性を示す有利負債営業キャッシュフロー倍率は以下のとおり。
有利子負債営業キャッシュフロー倍率とは、簡単に言えば今ある借金を毎年の稼ぐ力で何年で返済できるか?という数字(年数)であり、数字が少なければ少ないほど返済能力が高い、つまり財務的に安定しているということになります。
<計算式>
有利子負債営業キャッシュフロー倍率=有利子負債÷営業キャッシュフロー
有利子負債営業キャッシュフロー倍率は2018年までは5倍を超えていましたが、営業キャッシュフローの増加によって2019年以降は改善している状況が見て取れます。
最後にインカムゲイン投資家注目の増配率。
コカ・コーラと言えば代表的な配当貴族銘柄。
ここ最近増配率を落としているもののその連続増配年数は59年にも達しています。
尚、参考までに過去1年間の株価の推移(青色)を市場平均(ダウ平均:赤色)と比較したチャートは以下のとおりとなっており、残念ながらダウ平均を大きく下回っています。
以上見てきましたが、2018年までの売上の減少は北米地域の下流過程である利益率の低いボトリング事業の再フランチャイズ化という会社方針によるものであり想定内。
ただ新型コロナ流行による影響によって予期せぬ停滞を強いられたわけですが、営業キャッシュフローマージンを見るまでもなくコロナ収束後は以前のような増配率を生み出す力は十分あると考えています。
(本データを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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