現地時間の6月25日、バイオテクノロジー企業へと脱皮を図るファイザー(PFE)が配当のお知らせをリリースしました。
そのファイザーですがここ最近の増配はAT&T(T)同様毎期判で押したように0.08ドルということで、依然高いレベルの数字を維持しているものの、その増配率はひたすら逓減を続けている状況。
今回のリリース内容は以下のとおり。
- 7月31日時点の株主に対し1株当たり38セントを9月1日に支払う。
- 今回の配当はファイザーによる327四半期連続の配当支払となる。
この銘柄の通常の増配タイミングは3月支払い時であり、今回も前回と同様の配当額となっています。
それにしても、80年以上もの長きに渡り四半期配当を支払い続けているというのですから恐れ入ります。
ただファイザーと言えば先般記事にしたとおり、前月の株価はじわじわと下落を続けていました。
株価下落の理由ですがすでに報道されているとおり、早期乳がん患者を対象とした主力の乳がん治療薬「イブランス(一般名パルボシクリブ)」の第3フェーズの臨床試験で主要目標を達成する可能性は低い、と発表したことが発端となっているようです。
「イブランス」はそもそも乳がん再発患者向けの治療薬ですが、早期乳がん患者にも適用できるか、術後補助療法に関する共同研究で国際共同による第3フェーズの臨床試験が実施されていました。
一方、6月16日にイーライリリーが特定の早期乳がん患者を対象に「ベージニオ(一般名アベマシクリブ)」を標準内分泌療法と併用で投与する第3フェーズ試験が主要評価項目を達成した(つまりがん再発のリスクを低減することを示した)と発表し株価が急騰。
これにより、ファイザーの試験がうまく行かなかったことに対する失望がさらに広がったと言えなくもありません。
その後、新型コロナウィルスのワクチン開発において有効性が確認された、というニュースによって株価は一転上昇に転じたとは言え、現時点での配当利回りは4%を超える水準となっています。
ということで、さらに配当利回りが上がるようであれば次回購入時にはこの銘柄の追加投資を考えているところです。
その理由は、この銘柄が強いパイプラインを持ち、今回の一(いち)製品での結果が会社全体の業績に大きな影響を与えることはないと考えていること。
そして「我々は2025年までに売上で少なくとも年率6%の成長を達成することにいまだ強い自信を持っています。」というイブランス臨床試験失敗時のCEOのコメント。
さらに「新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が全体の業績に与える影響はほとんどない。」との第1四半期決算時のコメントも心強い限り。
以上、久しぶりに買い増しが出来そうな状況に心躍らせている中年投資家なのでした。
(配当支払は続けているものの、増配率がひたすら逓減を続ける銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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