ブロードコム(AVGO)の最近の話題と言えば何と言っても仮想化技術やクラウド技術などを手掛けるVMware(VMウェア)の買収。
現金と株式交換の組み合わせで約610億ドルという巨額買収後業績はどうなるのか?
特にインカムゲイン投資家として気になるのはこれまで10%を超える増配を継続して来たこの銘柄の配当がどうなるのか?
その買収に関してブロードコムは現地時間の10月30日に最新の状況をリリースしています。
その概要は以下のとおり。
ブロードコム(AVGO)とVMウェア(VMW)は、ブロードコムによるVMウェアの買収が近く完了するとの見通しを発表しました。
VMウェアの普通株式の発行済み株式を保有する株主は、両当事者の合併契約における按分手続に従い、
(i) VMウェアの普通株式の発行済み株式の約52.1%は、VMウェアの普通株式1株につきブロードコムの普通株式0.2520株を受領する権利に転換され、
(ii) VMウェアの普通株式の発行済み株式の約47.9%は、VMウェアの普通株式1株につき現金142.50ドルを受領する権利に転換されます。
ということでまずは買収により増加するブロードコムの株式数を試算。
431,789,488(直近のVMウェア株数)×52.1%×0.2520=56,690,505
直近のブロードコムの株式数は412,735,504株。
よって買収によって約14%増加することになる。
となると現在の配当レベルを維持するためには、配当の原資である利益についても少なくとも14%増加する必要がある。(※買収後の配当政策に変更がない前提)
ちなみにブロードコムの前期(2022年10月期)の営業キャッシュフローは16,736百万ドル。
そしてVMウェアの前期(2023年1月期)の営業キャッシュフローは4,300百万ドル。
つまり買収によって営業キャッシュフローは約26%増加することになる。(尚、利益に営業キャッシュフローを使用したのはブロードコムの場合、PL上の利益ベースの配当性向が年によって非常にばらつきが大きく参考にならないため。)
となれば買収後も増配は維持できそう。
もちろん上記は利益に前期の数字を使用したこと等の設定条件を含めあくまで当方のタラレバ的試算であることは百も承知。
ブロードコムの場合、買収前最後の増配タイミングでの配当のお知らせが次回12月7日の決算発表時リリースされる予定となっていますが、第3四半期までの業績からすれば10%以上の増配はまちがいのないところ。
ということで、今回の買収後の配当の試算はさらにその次の配当、つまり2024年12月のお話。
ちょっと気が早すぎない?と思われるかもしれませんが、大枠をつかんでおく意味で決して無駄な作業ではない、と考えています。
(買収直後の銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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