ヘルスケア大手のジョンソン エンド ジョンソン(JNJ)が現地時間の10月17日に2023年第3四半期決算を発表しました。
ジョンソン エンド ジョンソンと言えば8月に日用品や市販薬などの消費者向け部門「ケンビュー」の別会社としてのスピンオフが完了したわけですが、今回がスピンオフ後初めての決算となります。
まず以下がGAAPベース、いわゆる会計基準ベースでの概要。
売上は、前年同期比で6.8%の増収(為替の影響を除いた場合は6.4%の増収)。
(尚、前年同期の数字もスピンオフ後の数字、つまり消費者向け部門を除外した数字です。)
これを以下事業セグメント別で見ると、処方薬が多発性骨髄腫向け治療薬の「ダラツムマブ」や前立腺がん治療薬の「アパルタミド」などが好調で前年同期比5.1%増。
そして医療機器が心臓用カテーテルや縫合用製品、さらには22年12月に買収を完了した心臓ポンプメーカーの米アビオメッドも売り上げを押し上げ、前年同期比10.0%増と大きく増加しています。
次に利益ですが、1株利益は会計基準ベースでは前年同期比で4.3%の増益。
そして特殊要因を除いた調整後1株利益は以下のとおり2.66ドルと19.3%の増益となっています。
またアナリスト予想との比較では以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回りました。
最後に注目の今期2023年通期予想ですが、売上は前期比7.5%~8.0%の増収と前回予想の7.0%~8.0%から下限値を上方修正、また調整後1株利益は前回予想の12.0%~13.0%増から12.7%~13.3%増へとそれぞれ上方修正しています。
以上、消費者向け(コンシューマーヘルス)事業をスピンオフして初の決算は合格点と言ってよいでしょう。
但し、米国とカナダのベビーパウダーをめぐる集団訴訟についてはケンビューではなく、ジョンソン&ジョンソンが請け負うということで今後もチェックが必要です。
ということで、売上〇、利益〇、通期予想〇=ホールドです。
(25年初めにベストセラー医薬品(乾癬(かんせん)治療薬「ステラーラ」)が後発薬との競争に巻き込まれる銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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