銘柄研究

トランプ氏の本気介入でエネルギー銘柄ホルダーが安堵した理由

OPECプラスが12日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた原油価格を支えるため5─6月に日量970万バレルの減産を行うことで最終合意したことはエネルギー銘柄を保有の方であればご存じでしょう。

しかしトランプ氏は月曜日の朝に自身のツイッターで以下をツイート。

「交渉に関与したが、控えめに言っても、一般的に報告されている1,000万バレルではなく、1日に2000万バレルが削減される。

そして世界がコロナウイルスの被害から通常の状態に戻れば、エネルギー産業は再び現在予想されているよりもはるかに速く力強く活力を取り戻すだろう。

この非常に大きなビジネスを軌道に戻すために私と協力してくれたすべての人々、特にロシアとサウジアラビアに感謝します。」

そう、協調減産は1000万バレルではなく、2000万バレルを目指している。

これは米国、カナダ、ノルウェー、ブラジルなど、他の複数国も減産に踏み切る方針を表明している分や戦略石油備蓄の積み増しを加味した上での発言だと思われます。

上記のツィートに限らず、今回の減産にあたってのトランプ氏の関与を見ていた当方、

これで原油価格はバレル20ドルを下回る水準に貼りつく、という最悪のシナリオを回避する可能性が高くなった。

と安堵したのでした。

これまでアメリカが政府として介入することはありませんでした。

アメリカの石油市場は(少なくとも名目上は)自由市場であり、生産者は独自に価格の決定を行い、独自で資本調達をしており、アメリカ政府は過去に寛大な税制を通じて間接的に生産者を支援して来たことはあっても、生産レベルにまでは深く関与して来なかった。

これが、国営で運営されているサウジアラビアやロシアのような国との違いだったわけです。

しかしツィターを通してトランプは「生産協定が何十万ものアメリカのエネルギー業界の仕事を救う。」と主張し始めた。

最初は文字通りいつもの口先介入だけだと思っていた当方も、今回の一連の行動でその本気度を知ることとなりました。

もちろん行動の裏には選挙、つまり自身への票があることは明白。

ただどんな理由があろうとも、少なくとも米国のエネルギー産業を本気で守ろうとしていることは確か。

そしてその中でも、エクソンモービルやシェブロン等の大手が最優先で守られる、これも確か。

ではないでしょうか。

(暴落時のエネルギー銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ウィニングチケット より:

    こんばんわ。

    増配マーンの
    エクソンモービルマーン
    シェブロンマーン
    にはしっかり増配続けて貰いたいので
    トランプにはしっかり選挙対策でも
    なんでもよいのでうまく交渉まとめて
    もらっていただきたいですねΣ(゚∀゚)

    • naobito より:

      ウィニングチケットさん
      おはようございます。
      まったく御意です。決算発表を固唾を飲んで見守りたいと思います。

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