現地時間の11月14日、2025年9月末時点のバークシャー・ハザウェイ(バフェット)の上場株式保有状況がSEC(米証券取引委員会)に開示されていましたので、早速いつものとおり比較表を作成しました。
尚、米証券取引委員会(SEC)に保有銘柄を開示する義務があるのは主に米国で上場する銘柄であり(但し一部銘柄の保有状況は非開示。)、日本の総合商社株等は対象外となっています。
以下が保有株数の前回開示の2025年6月末との比較になります。
注目した主な変化点ですが、まず何と言ってもグーグルーアルファベット(ALPHABET INC NO.3 黄色参照)の議決権があるA種株への新規投資(9月末時点で43億ドル相当)でしょう。
ご存じのとおりバークシャー・ハサウェイは伝統的にテクノロジー企業への投資を避けてきたため、今回の投資はポートフォリオにおける大きな転換を示すものとして注目されますが、バフェットは過去に「グーグルに投資しなかったことを後悔している。」と公言していることから、遅まきながらといったところでしょうか。
その他増加で言えば、ドミノ・ピザ(DOMINOS PIZZA INC NO.19 黄緑色参照)の保有株数は13%、衛星ラジオのシリウスXMホールディングス(SIRIUS XM HOLDINGS INC NO.35 黄緑色参照)は4%、さらに保険のチャブ(CHUBB LIMITED NO.13 黄緑色参照)は2割近く増えています。
一方、前回6月に続きアップルとバンク・オブ・アメリカ(NO.7、9 ブルー参照)の株式を削減しています。
また前回6月末時点で新規投資した屋外広告のラマー・アドバタイジング(LAMAR ADVERTISING CO NEW NO.24 ピンク参照)は6月末と比べて3%増となった一方、住宅建設会社のDRホートン(NO.16 ピンク参照)は(あっという間に)すべて売却しています。
そして減少で言えば人工透析のダヴィータ(DAVITA INC NO.17 オレンジ参照)は5%減と6月末に続き一部売却、また前の四半期に買い増ししていた鉄鋼のニューコア(NUCOR CORP NO.31 オレンジ参照)は一転3%減となっています。
ご存じのとおりバフェットは5月3日に自身が率いるバークシャー・ハザウェイの年次株主総会の場で最高経営責任者(CEO)の職から退く考えを示し、後任にはグレッグ・アベル副会長(62)が2026年初頭に昇格する見通しとなっているわけですが、第2四半期決算で38億ドルの減損損失を計上したクラフトハインツ(NO.22)は6月末時点に続き持株数の変動はなかったものの、バフェット自らの責任&最後の仕事(?)として売却することはあるのか?今後の動向に注目しているところです。
ということで、ポートフォリオ全体で見ると、125億ドル相当の株式を売却した一方で64億ドル相当の株式のみを取得しており、株式投資に対し慎重な姿勢をとったことがわかります。
つまり現金同等物を含むキャッシュを積み上げているわけで、将来の株価調整(場合によっては暴落)を見越しているように感じているのは当方だけではないと思います。
以上ご参考まで。
(バフェットの保有銘柄を妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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