たばこ銘柄のJT(2914)の第2四半期決算についてはすでに記事にしています。
実は記事では触れなかったのですが、JTは決算発表と同日にたばこの値上げに関してプレスリリースしています。
その内容(抜粋)は以下のとおり。
たばこ税増税等に伴うたばこの小売定価改定の認可申請について
当社は、2020 年 10 月 1 日からのたばこ税増税等に伴い、本日、たばこの小売定価改定の認可申請を財務大臣に対し行いました。今回、小売定価改定の申請を行ったのは、紙巻たばこ 136 銘柄、葉巻たばこ 16 銘柄、パイプたばこ 3 銘柄、刻みたばこ 3 銘柄、かぎたばこ 18 銘柄に加え、加熱式たばこ 48銘柄の計 224 銘柄です。
国内たばこ市場は、成年人口の減少や高齢化等の構造的要因、喫煙規制の強化等の影響により、販売数量の減少が継続しており、品質・ブランド価値の維持に要するコストは上昇しております。その中で、当社はこれまでコスト削減に努めてまいりましたが、今後も販売数量のさらなる減少が予想され、お客様にご満足いただける品質・ブランド価値を維持することは極めて困難な状況にあります。
こうした中、今回のたばこ税増税(1.0 円/本)、加熱式たばこ及び軽量な葉巻たばこの課税方式の変更に際し、今後のコスト上昇を踏まえ検討を重ねた結果、各銘柄の品質・ブランド価値を維持し、お客様のご支持・ご期待にお応えするために、一部銘柄を除き増税分以上の定価改定を行うことといたしました。
なお、一箱当たり主として 50 円の値上げとさせていただいております。
小売定価改定は、財務大臣の認可を受けた後、本年 10 月 1 日より行う予定です。
ここで注目は太字&アンダーラインの「増税分以上の定価改定を行うことといたしました。」の部分。
そう、今回加熱式たばこを含む代表的なたばこで1箱あたり40円から50円の値上げを申請していますが、これはたばこ税増税分以上の値上げとなっている。
「おっ、となれば10月1日以降のJTの業績にはプラス要因ではないか♪」
と喜んではいけません。
その理由がJTの今期予想。
すでにお伝えしたとおり、JTは今期2020年の通期予想を引き下げています。
そして今回のたばこ値上げ分は通期予想に織り込み済みであることはJTの決算発表資料の以下の記載を見ても明らか。
国内たばこ事業
Topics:定価改定
・10月のたばこ税増税に先立ち、本日定価改定についてリリース
一部銘柄を除き、1箱あたり50円の値上を申請
・以下のような要素を考慮
- 定価改定後の需要減及びダウントレーディングの影響
- 販売数量減に伴うコスト負担上昇
ということで、ホルダーの皆さんお気を付けください。
(便乗値上げが常態化している企業への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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