現地時間の12月11日、ヘルスケア銘柄のファイザー(PFE)が配当のお知らせをリリースしました。
この銘柄の通常の増配タイミングは3月支払い時、ということで今回が増配タイミングでの発表となっています。
実はこの銘柄のここ最近の増配はまるで判で押したように年間ベースで0.08ドル(四半期で0.02ドル)。ということで増配率は逓減状態。
これまでどおりであれば今年も四半期ベースで0.02ドルの可能性が極めて高かった。
高かった、と書いたのはこの銘柄が11月に後発薬事業のアップジョン事業をスピンオフ(分離)したから。
スピンオフによって当然、新生ファイザーの1株利益は減少する。
よって新生ファイザーの配当は今までどおり0.02ドル増配というわけにはいかない。
但し、ヴィアトリス分を合わせた増配これまでどおり0.02ドルを継続するのでは?
と、そんな期待を持ちながらリリース内容を確認。その内容は以下のとおり。
・1月29日時点の株主に対し1株当たり39セントを3月5日に支払う。
・今回の配当はファイザーによる329四半期連続の配当支払となる。
ということで残念ながら前回までの0.38ドルに対して0.01ドル、2.6%の増配とこれまでの四半期ベースでの0.02ドル増配から半減となりました。
そして以下のとおりヴィアトリスのスピンオフに関する記載がありました。
アップジョンとマイランを統合してヴィアトリスを設立する取引は、2020年11月16日に完了しました。
ヴィアトリスは2021年の第2四半期に四半期配当の支払いを開始する予定です。
その時点で、ファイザーの四半期配当は、ファイザーの継続的な所有権とスピンオフでファイザーの各株式に付与されたビアトリスの約0.124079株に基づいて、ファイザーの株主が受け取る配当総額が、ヴィアトリスの配当開始直前に有効だったファイザーの配当額に等しくなるように減額されます。
これ原文(英語)が当方の英語力ではなかなか理解が難しかったのですが、要は今回の配当はスピンオフしたヴィアトリス分を合わせた配当であり、次回第2四半期にヴィアトリスが配当を開始する際には、ファイザーとヴィアトリスの合計配当額が今回の配当額と等しくなるように(新生)ファイザーの配当額が減額される。のではないかと解釈しています。
早い話が以前からのファイザーの株主がヴィアトリス株をそのまま保有継続しているのではあれば、増配率は2.6%。
ということ。
ファイザーと言えば、ビオンテック社と共同開発した新型コロナワクチンが英国、そして米国でも緊急使用許可が下り、米国では12月14日から接種が開始されました。
とは言え何分超短期間で開発を進めたこのワクチン、英国では早くも重大なアレルギー反応が出る等、今後もなんらかの副反応が出る可能性があるのでは、と考えています。
但し当方、この銘柄の保有を継続するつもりです。
今回のリリースで会長兼CEOであるアルバート・ブーラ博士は次のように述べています。
株主への資本還元に対する当社のコミットメントは強力であり、配当の増加は、事業および科学的パイプラインにおける当社の継続的な自信を反映しています。
たとえ増配率は下がってもとりあえず最高責任者の自信、そして潤沢なパイプライン(新薬候補)に期待しているところです。
(安定から決別した銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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