研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間の2月3日に第4四半期決算を発表しました。
アッヴィと言ってもいまだ知らない方が多いと思いますので、以下念のため。
会社概要
アッヴィは米国の研究開発型バイオ医薬品企業。
主にC型肝炎、神経学、免疫学、腫瘍学、慢性腎疾患および女性の疾患などの分野における医薬品の開発に取り組む。
アボット・ラボラトリーズの研究開発医薬品部門の分離独立に伴い2013年度に設立。
主力製品はリウマチ性関節炎や乾癬治療薬「ヒュミラ」など。
2019年6月、美容向け医薬品に強みを持つアラガンの買収を発表、2020年5月に買収を完了。
(YAHOOファイナンス等より)
概要は以下のとおり。
まず売上ですが、全体では前年同期比で59.2%もの増収。
もちろんその理由は買収したアラガンの売上が上乗せされていることが大きく影響しています。
続いていまだダントツの主力製品であるヒュミラの売上を確認。
御覧のとおりヨーロッパでの特許切れによる後発競合他社との競争激化で前年同期比で海外では第3四半期とほぼ同率の9.4%の減収となりましたが、米国内では増収を確保し全体ではほぼ4.8%の増収となっています。
次にヒュミラに続く売上の抗がん剤のイムブルビカは国内、海外ともに伸び全体で9.8%の増収と好調を維持しています。
さらに米国での特許切れによって2023年に後発薬の販売が決まっているヒュミラの売上減少を補う製品として会社が期待を寄せているスキリージとリンヴォックの状況は以下のとおり。
スキリージとは
乾癬(かんせん-免疫の異常によって皮膚や関節に特徴的な発疹などが起こる病気)の症状を改善する薬
リンヴォックとは
中等度から重度の関節リウマチ患者へのリウマチ薬
御覧のとおり第1四半期以降極めて順調な伸びを示しています。
一方利益の方ですが、会計基準ベースの1株利益は0.01ドルと大幅な減益となりましたが、特殊要因を除いた調整後1株利益(NON-GAAPベース)は2.92ドルと3割を超える増益、そして売上とともにアナリスト予想を上回っています。
最後に2021年通期予想(調整後1株利益)は以下のとおり。
2020年実績に対して17%から19%の増加を見込んでおり、こちらもアナリスト予想の12.19ドルを上回った。
売上〇 利益〇 通期予想〇、ということでもちろんホールドです。
(業績好調もいわゆる「2023年の壁」問題を抱える銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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