エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の4月4日、ロシアのサハリンプロジェクトの操業停止に伴い、有形固定資産全額、40億ドルの減損の可能性を発表しました。
「ウクライナ情勢とそれに伴う対ロシア制裁を考慮し、当社はサハリン1プロジェクトの操業停止に向けた取り組みを進めており、同事業から撤退するための手続きを進めています。」としています。
実はエクソンは現地時間の3月1日、ロシア侵攻を受けてすでに以下のとおり公式発表を行っていましたが、影響額については明らかにしていませんでした。
・サハリン1LNG事業の操業を停止し、同事業からの撤退に向けた措置を講じている。
・現在の状況を考えるとエクソン・モービルはロシアでの新たな開発には投資しない。
そして今回40億ドルの減損を公表したわけですが、当方全く驚いていません。
その理由ですが、予想どおりの金額だったから。
当ブログをお読みの方であればおわかりのとおり、3月4日付の記事で以下のとおりロシアにおいて所有する固定資産の額(40.55億ドル)を記載し、
「今回の侵攻による原油価格等の上昇も加味した場合、ロシアからの事業撤退による減損損失計上を含めた業績全体に与える影響はそれほど大きいものではない、と試算している。」
と予想していた。
これがノーサプライズの理由。
そのエクソンは同日、「ガイアナ沖のイエローテール開発について、政府及び規制当局の承認を受け最終的な投資を決定した。」と発表。
このプロジェクトですが、2025年から日量約25万バレルの原油を生産する予定となっておりその投資額は100億ドルにも達する。
今回の決定は政府の原油価格抑制への意向を反映した側面があるとは言え、要は将来に向け着々と予定どおり歩を進めている。
ということで、今月終わりにリリースされる第1四半期決算と増配タイミングでの配当のお知らせを楽しみにしているシニア投資家なのでした。
(原油価格に業績が左右される銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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