現地時間の11月22日に家電等の量販店のベスト バイ(BBY)が第3四半期決算を発表しました。(尚ベスト バイの決算期は1月ですので今回は8月から10月までの期間となります。)
ベスト バイと言えばアメリカではお馴染みの企業であり、国内は全州に店舗がある一方、海外は中国は2011年にすべての店舗を閉鎖、またメキシコは2022年第1四半期にすべて閉鎖し現在はカナダのみとなっています。
その概要は以下のとおり。
まず売上ですが、前年同期比で約11%の減収となりました。(既存店売上ベースでも10.4%の減収)
売上全体の93%を占めるメインの国内売上において商品売上では、第2四半期同様ほぼすべてのカテゴリーで既存店売上高が減少、コンピュー タとホームシアターの減少が大きく影響しています。
そして国内オンライン売上も、既存店ベースで11.6%の減少に終わっています。
また利益の方ですが、売上の減少及び主に以下の要因による国内売上総利益率の減少等によって1株利益は会計基準ベース、そして調整後1株利益(NON-GAAPベース)ともに約3割以上の減益に終わっています。
(1)プロモーションの拡大などによる製品マージン率の低下。
(2)会員制サービス等に関連したサービスマージンの低下
(3)サプライチェーン費用の増加。
但し、商品在庫が72億9,000万ドルとなり、前年同期比14.7%減少したことは朗報でしょう。
そしてアナリスト予想との比較では以下のとおり売上、1株利益ともに予想を上回り、特に1株利益は大きく上回る結果となっています。
最後に通期予想ですが、前期比で既存店売上ベースで前回予想の11%減から10%減へ、そして調整後営業利益率は4%から”4%よりやや良い”とし、それぞれ予想を引き上げています。
第3四半期の売上の減少がアナリスト予想の12.9%に対し10.4%となったことを含め売上、利益ともにアナリスト予想を上回ったこと、そして通期予想を引き上げたことで発表当日の株価は前日比+13%の大幅上昇となりました。
しかし株価上昇以上に当方を喜ばせたもの、それが株主還元。
ベストバイは第2四半期中に自社株買いを中断しインカムゲイン投資家を失望させたわけですが、何と今回以下のコメントを発表。
”第2四半期に中断していた自社株買いを11月に再開し、今年度は約10億ドルの自社株買いを行う予定です。”
そう、なんと自社株買いが復活した。
もちろん今後の景気後退を考慮すれば増配には決して期待できないこの銘柄。
当方としては次回増配タイミングでの配当のお知らせリリース予定の来年3月に減配さえ発表しなければ十分合格点と考えているところです。
以上、売上×〇 利益×〇 通期予想〇+自社株買い復活で当然ホールドです。
(景気後退の影響をもろに受ける銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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