銘柄研究

【速報】アップル、PCに自社開発チップ採用でインテルと決別 もインテルを変わらず保有し続ける理由

アップル(AAPL)が現地時間の6月22日の年次開発者会議で、パソコン「Mac(マック)」に自社開発のメインプロセッサーを採用すると発表しました。

(ただ切り替えには約2年かかる見通し。)

消費電力を抑えやすくなるほか、すでに自社開発の半導体を搭載するスマートフォンの「iPhone」などと連携させやすくするとのこと。

これで15年もの長きにわたったインテル(INTC)とのPCでの関係が終わりを迎えることになります。

今回の発表ですが、すでに公になっていた内容でありサプライズはありません。

そしてインテルホルダーとしてこれまでと変わらず保有を続けるつもりです。

確かにPC用のチップの供給はなくなりますが、クラウドサーバーでの関係はこれまでどおり維持される。

ただ気になるのは、今回のアップルの動きで他のPCメーカーが追従するか?という点。

ですが、自社でチップを開発するためにはあまりにも時間とコストがかかり過ぎることから、アップルが唯一の自社開発企業となる可能性が高い、というのが大方の見方のようです。

「それにしても天下のアップルPC向けのチップの売上がゼロになるわけだからインテルにとって影響が大きいのでは?」

これに関してですが、あるアナリストの試算によればアップルPCの世界シェアは6%程度、そしてすべて切り替えが完了した場合のインテルの売上減少額は約30億ドル。

一方2019年のインテル全体の売上収益は719.7億ドル。

ということで4%程度。

インテルにとって大打撃、というレベルでは全くありません。

そしてアップルと言えばサプライヤーへのコストダウン要求が非常に強いことで有名な企業であることから、利益面での影響はさらに下がると(勝手に)予想しています。

さらに現在インテルの成長を担っているのはPC部門ではありません。

1-3月の第1四半期決算ではPC関連チップ販売の前年同月比で14%増加に対して、53%増を記録したクラウドサービスプロバイダ部門など、データセンター部門は43%の増収とデータセンター部門の伸びがはるかに上回っているのです。

また、大手クラウド事業者によるチップ購入の持続から恩恵を受けるデータセンター部門とは異なり、PCチップ事業の場合は景気減速の影響を非常に受けやすいという事情もあります。

ということで、これから2年間のアップル向けPC用チップの売上減少は、今後さらに投資を加速させるであろうデータセンター部門等の伸びによってその影響が隠れてしまうのでは?

と思っているのですが、楽観的過ぎるでしょうか?

(主要顧客を失った銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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