英ヘルスケア大手のアストラゼネカが9月9日、オックスフォード大学と共同開発している新型コロナウィルスワクチンについて、最終段階に入っていた臨床試験(治験)を一時的に中止したことを明らかにした、と各マスコミが報じました。
ある治験参加者に深刻な副作用の疑いが確認されたとのこと。
これを受けて9日の株価は2%の下落となりました。
新型コロナウィルスのワクチン開発と言えば現在世界各国の製薬会社・医療機関がそれこそしのぎを削って研究を進めている状況。
今回その中でももっとも開発が進んでいると言われていたアストラゼネカのワクチンに問題が生じたことは、ある意味大きなショックを持って受け止められたのではないでしょうか。
そのワクチン関連銘柄と言えば、当方も保有中のジョンソン エンド ジョンソンとファイザー。
ジョンソン エンド ジョンソンの場合は米国を含む世界180の地域から6万人を対象に今月から最終治験に入ることを明らかにしていますし、ファイザーはドイツのバイオ医療ベンチャー、ビオンテックと共同での治験を世界的に行っており、これまでに2万5000人が被験者として登録。
早ければ10月にもワクチンの承認申請を行いたいとしています。
もちろんこれら銘柄のワクチン開発も今後治験中に何らかの問題が生じる可能性がないわけではありません。
いや、最終的に開発が失敗に終わる可能性すらある、確率的に言えば失敗する可能性の方が圧倒的に高いのです。
しかし当方、これら銘柄を見限るつもりはありません。
「あっ、それってやっぱり何やかや言ってもジョンソン エンド ジョンソンやファイザーなら治験をクリアし、無事開発に成功すると思っているから?」
「むしろアストラゼネカが脱落してくれてチャンス、と思っているとか?」
いえいえ、そんなことは全くありません。
というか、これら銘柄に関してワクチン開発の成否は全く気にしていません。
たとえ開発に失敗しようが、この銘柄を手放すことはありません。
たとえ開発に失敗しようが、この銘柄を手放すことはありません。
むしろ治験に失敗し、株価が暴落したら久しぶりに買い増しの大チャンス。
一方、幸運にも開発が成功し、ワクチンが無事量産されればこれはこれで将来の業績に大きく寄与してくれることでしょう。
つまりどちらに転んでもこれら銘柄を売却することはあり得ない。
そもそも新型コロナ発生のはるか前から保有しているこれら銘柄、新型コロナワクチンの成否のみでその評価が変わることはない、というわけです。
皆さんはどういう思いでワクチン開発銘柄を保有していますか?
(ワクチン開発中の銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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こんにちは。
ワクチン開発競争はまた最近脚光を浴びていますね。
アデノウィルス弱毒化型ワクチンはAZNのAZD1222とJNJ(ヤンセンファーマ) Ad26.COV2.Sですね。
AZD1222: https://www.precisionvaccinations.com/vaccines/azd1222-sars-cov-2-vaccine
Ad26.COV2.S: https://www.jnj.com/single-dose-of-johnson-johnson-covid-19-vaccine-candidate-demonstrates-robust-protection-in-pre-clinical-studies
これら弱毒化ワクチンはコロナウィルスの表面のスパイクタンパク質への抗体が産生されることを目的にしています。
しかし、SARS-CoV-2のスパイクタンパクは神経細胞や心筋細胞、肺胞細胞にすら親和性が高いため、スパイクタンパクを生で発現させるワクチンは危険度が高いと思います。
(なぜ○○細胞と書くかというと、病気はウィルスが細胞に取り込まれる事により発病するからです。免疫の主戦場は一つ一つの細胞です!)
MRNAとPFE/BNTXのワクチンはmRNAワクチンで、ウィルス様ベクター(究極的には免疫を司る樹状細胞への到達のみが目的?作用機序は調べてもよく分からなかった)にmRNA情報を格納したワクチンで性質が違います。
mRNA-1273: https://www.modernatx.com/modernas-work-potential-vaccine-against-covid-19
BNT162b2: https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2020/2020_07_29.html
個人的にはBNTXが頭一つ抜けていると感じていて、
BTNXのmRNAワクチン候補は一つではないです。
BNT162b1, BNT162b2の二種です。
最近の報道では、BNT162b2の方が副作用がマイルドのため、こちらが最終的に申請されそうな感じですね。
https://seekingalpha.com/news/3612440-pfizer-biontech-covidminus-19-vaccine-candidate-shows-encouraging-action-in-preclinical
mRNAを使ったワクチンでも、サイトカインの産生のされ方によっては副作用が強くできることもあるそう。
> BNT162b2 vaccination elicited a high frequency of CD4+ T cells that produced IFN-ɣ, IL-2, and TNF-α. Almost no IL-4 producing CD4+ cells were detectable, indicating a TH1-biased response, an immune profile believed to promote vaccine safety. It also elicited spike-specific IFN-ɣ producing CD8+ T cell responses, which is thought to promote an antiviral effect.
ここら辺は免疫学の知識がないと読み解くのが難しいですが、体に異物が入ってきたときに産生される物質にサイトカインというものがあります。このサイトカインは大まかに2つの型に大別されます。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC27457/
TH1型のサイトカイン(IFN-γ, Interleukin-2[IL-2], TNF-α)が産生されるよりもTH2型のサイトカイン(IL-4等)が産生される方が副作用は強くなるそう。
mRNAワクチンではより副作用がマイルドなTH1型サイトカインの産生を狙う事により、効率的にSARS-CoV-2への中和抗体の産生を期待する、という事です。
という事で、個人的にはBNTX/PFE連合に期待しています。
まぁ、付け焼き刃の知識なんですけどね。 😛
ひろーさん
情報ありがとうございます。
同じワクチンと言っても随分製法が違いますね。
ひろーさんご推奨のファイザー・ビオンテック連合ですが、なんとあの広瀬隆雄さんが一押ししてましたよ~。
これは期待、ですね。
じっちゃまはなんだかんだでワクチンの報告書もきちんと目を通されているようで、言っていることは免疫学の観点からも理にかなっています。
最初は当方はMRNAの圧勝かな?と思っていましたが、BNTXはワクチン候補をあの短期間で2種仕上げていますし、免疫反応の違いまで考慮して二種に絞っているなんて思いもしませんでした。
そこらへんも考えてBNTXを推奨しているんでしょうね。
ワクチン株に投資している投資家(もしかしたら投機家かもしれない)のTweetを見ていると、ニュースの表面だけ見て上がった~下がった~ぎゃ~というツイートばかりが目に入り悲しくなってきますね。
こういう機会なので免疫について勉強してみたら思いのほか深く、神秘的な世界が広がっているのでした。