銘柄研究

営業キャッシュフローマージン 日米対決編 アルトリア vs JT 勝ったのは?(2022年版)

当方がインカムゲイン投資を行う上で重視している指標の一つ、それが営業キャッシュフローマージン。

営業キャッシュフローマージンとは

企業がどれほど効率的にキャッシュを稼いだかを示す指標であり、営業活動の結果として売上がどのくらいの営業キャッシュフローを生み出したかを表している。

計算式は、営業キャッシュフロー÷売上高で表される。

PL(損益計算書)上の利益はお化粧が可能だが、営業キャッシュフローは資金の入出金であり、会計基準・会計方針等の影響を受けないいわばごまかしのきかない数字である。

従って同業他社を比較する際にも有用である。

PL(損益計算書)の利益と違いお化粧がきかないこの数字を非常に重視しています。

そして過去からのトレンドを見ることでさまざまな景色が見えてくるのです。

ということで、今回は以前から行っているたばこ銘柄の営業キャッシュフローマージン比較をアップデートすることにしました。

比較したのは日米の以下2銘柄。

・アルトリア(MO)

・日本たばこ産業(JT - 2914)

その結果がこちら。

上記は2018年以降の営業キャッシュフローマージンの推移となりますが、御覧のとおりアルトリア(MO)が毎年安定的に30%を超えるマージンとなっているのに対して、JTは2019年から2021年は25%近辺で推移していましたが、直近2022年では棚卸資産の増加等による営業キャッシュフローの減少により18.2%と大きく数字を落としており勝負あったと言わざるを得ません。

ちなみに両銘柄の増配率は以下のとおり。

2021年まではアルトリアが上回っていたばかりかJTは2021年に1株当たり154円から140円へと減配(-9.1%)を実施。

しかし直近2022年では前年の1株当たり140円から188円に増配した結果JTが34.3%と大きく数字を伸ばしている状況が見て取れます。

アルトリアが毎期しっかりと増配を継続している一方、JTは2020年は増配を行わず(0%)翌年2021年にはついに減配、しかし2022年は大増配と安定感に欠けると言わざるを得ません。

インカムゲイン投資家としては目先の数字にとらわれるとなく、長きに渡り真の意味での高収益を維持し増配を継続している企業に投資することがゴールテープを切る、つまり自身が設定した目標に達する近道ではないか、

と考えているところです。

以上ご参考まで。

(本データのみに基づく投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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