以前鉄鋼メーカーのニューコア(NUE)を取り上げました。
企業概要
ニューコアは米国の鉄鋼メーカー。熱延・冷延鋼板、鋼板、構造用鋼、鋼棒を扱う。
また、鋼鉄梁、大梁、鉄甲板、冷間仕上げ鋼材、留め金、建設用鋼材、軽量鉄骨枠、鋼製グレーチング、エキスパンドメタル、ワイヤー、金網などを製造。
その他に、直接還元鉄の製造、金属・非鉄金属、銑鉄の売買のほか、合鉄金の供給や鉄鋼・非鉄鋼屑の処理を行う。
(YAHOOファイナンス)
そのニューコアですが、現地時間の9月10日、配当のお知らせをリリースしました。
その内容は以下のとおり。
・取締役会は普通株式に対して1株当たり0.4025ドルの四半期配当を宣言しました。
・この現金配当は、2020年11月10日に2020年9月30日に記録された株主に支払われます。
・今回の配当は連続190回目の四半期(現金)配当となります。
この銘柄の通常の増配タイミングは2月の支払い時、ということで今回も金額に変更はありません。
この銘柄は鉄鋼メーカーということで、典型的な斜陽産業に属しており今後の成長に期待することは極めて難しい。
となれば配当(増配)も同様。
ではなぜそんな銘柄をわざわざ取り上げるのか?
もちろんそれは47年連続増配を続ける配当貴族銘柄、という観点からの注目。
そう、 配当のお知らせに記載があるとおり、この銘柄は四半期ベースで190回に渡り配当を支払い続けているばかりか増配を続けているという事実。
振り返ればアメリカの鉄鋼産業は、日本の台頭もあり1970年~80年代に競争力低下が顕著となりアメリカ製造業の中でとりわけ激しい縮小を経験し、その後80年~90年代に劇的なリストラを経験した産業。
その一例をあげれば1980年に43か所あった鉄鋼一貫製鉄所は88年には24か所にまで減少。81年から90年にかけて粗鋼生産能力は24.4%削減され、従業員数は58.1%削減された、という歴史がある。
そんな厳しい環境の中でもこの銘柄は配当を支払いながら生き延びて来た。しかも増配を続けながら。
そしてトランプ政権の誕生によって、自国産業優先主義が全面に押し出されることとなった。
この流れは中国の台頭が続く限りたとえ政権が変わっても決して変わらないのではないでしょうか。
ということで、今後もラスベルトの重鎮としてのこの配当貴族銘柄をモニターし続けるつもりです。
(景気循環銘柄へのタイミング投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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