決算発表

ブロードコムの2023年第3四半期決算 売上〇、利益〇、予想△=ホールド

半導体大手のブロードコム(AVGO)が現地時間の9月1日に2023年第3四半期決算を発表しました。(ブロードコムの決算期は10月です。)

概要は以下のとおり。

売上は全体では前年同期比5%増、これをセグメント別に見ると以下のとおりセミコンダクター ソリューション(半導体)セグメント、そしてインフラストラクチャー ソフトウエアセグメントともに5%の増収。

そして会計基準ベースの1株利益(潜在株式調整後)は8%増、また特殊要因を除外した調整後1株利益も8%増と好調を維持。

ちなみにアナリスト予想(FactSet consensus)との比較は以下のとおりとなっており、売上はほぼ予想どおり、また調整後1株利益は1%ほど予想を上回りました。

また注目のキャッシュフロー関係では、営業キャッシュフローは前年同期比で7%増、調整後EBITDAは8%増、またフリーキャッシュフローは7%の増加と好調を維持しています。

EBITDAとは

EBITDAとはEarnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortizationの略で、税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益を指します。

国によって金利水準、税率、減価償却方法などが違うため、国際的企業の収益力は一概に比較することはできません。

その点、EBITDAはその違いを最小限に抑えて利益の額を表すことを目的としていますから、国際的な企業、あるいは設備投資が多く減価償却負担の高い企業などの収益力を比較・分析する際にしばしば用いられます。

(SMBC日興証券)

最後に注目の次回2023年第4四半期予想売上は以下のとおりとなっており、アナリスト予想と一致しています。(ブロードコムは通期予想を開示していません。)

以上、これまで毎四半期当たり前のようにアナリスト予想を上回って来たこの銘柄ですが、今回はその勢いに陰りが見える内容となりました。

まあ現在の株価は明らかに買われ過ぎであり、調整が入ってしかるべきと考えています。

ただ、第3四半期には10億ドルを超えるAI半導体の売上を計上し、今期は前期比で50%増、半導体売上高の15%を占めさらに来期は25%を超えるとの試算もあります。

やはりこの銘柄の当面の注目は仮想化技術やクラウド技術などを手掛けるVMware(ヴイエムウェア)の買収。

その買収は来月10月30日に完了する予定となっています。

ということで、売上〇、利益〇、予想△=ホールドです。

(近々大型買収をひかえている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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