銘柄研究

エクソン・モービルの「バレル40ドル以上なら、、、」発言に中年投資家がさらに安心した理由

エクソン・モービル(XOM)の上級バイスプレジデントであるアンドリュー・スウィガー氏が投資家説明会において、以下注目の発言をしました。

・ブレント原油の価格が1バレルあたり40ドル以上であれば、配当を維持できる。

・石油が1バレルあたり50ドル以上に留まる場合には、エクソンは多額の債務の返済を開始する。この場合追加でもたらされる現金は、設備投資増額のためには使用されない。

このコメントに当方一安心、というかさらに安心。

エクソン・モービルと言えば配当貴族銘柄。37年連続増配を続けて来ましたが、昨年2020年4月の増配タイミングでの増配は見送り。

8四半期連続で1株配当は0.87ドルとなっています。

ただ現在の配当利回りは6%を超えており(※現地時間3月3日時点)、インカムゲイン投資にとってたとえ増配しなくても十分な水準。

しかも2月の2020年第4四半期決算発表では、配当に関して以下のコメントを出していた。

・弊社は配当と強力なバランスシートを維持しながら、2021年のキャッシュフローが設備投資をカバーすると予想している。

・石油価格が下落したとしても配当を守る計画である。

・これらの予想は、1バレル当たり50ドルのブレント価格で、2010年から2019年の期間において最低の年間下流及び化学マージンという条件であっても有効である。

・価格とマージン環境がこれらのレベルを下回った場合、設備投資をさらに削減して、バレル当たり約45ドルのブレント価格でも配当をカバーし、バランスシートの強さを維持することができる。

そう、実はこの時点ではバレル50ドル(設備投資減額を条件にバレル45ドル)での配当維持発言だった。

それが今回40ドルに引き下げられた。

しかも50ドル以上の場合にはこの銘柄の懸念事項である新型コロナ流行による業績悪化で膨らんだ有利子負債の削減に回すことを表明している。

ここ最近の原油価格(ブレント価格)は以下のとおりとなっており、今年に入ってからはバレル50ドルを超え、現時点では60ドルを突破しています。

もちろん今後の原油価格はまさに神のみぞ知る。

しかし、現在世界各国で新型コロナワクチンの接種が進む中、「世界規模での経済活動の正常化によって当面はバレル40ドルは維持できるのでは?」

と考えているのですが、楽観的過ぎるでしょうか?

(今後の原油価格上昇を妄信してのエネルギー銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. あおば より:

    こんにちは。
    ためになる記事ありがとうございます。
    原油価格は上昇していますが、財務状況の悪いと言われるエクソンモービルの方がシェルよりも株価は上昇しています。
    この理由は配当維持のおかげと考えますか?

    • naobito より:

      あおばさん
      こんばんは。
      確かにここ1年の株価を比較すると特に今年に入って差が出ていますね。
      ただ5年間で見ればともに下落してはいるもののシェルがエクソンを上回っています。
      増配したとは言えシェルは昨年大減配して利回りが下がっていますから利回りの高いエクソンの配当維持はインパクトがあることは確かですね。

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