米国内で約1万4000もの店舗を展開するマクドナルド(MCD)がこの夏に約26万人の店舗スタッフを雇う予定であることを発表しました。
店舗の再開にあたって体温チェックやソシアル ディスタンスの表示、従業員のマスクと手袋の装着、カウンターでの(スタッフと顧客との)仕切りの設置を含む新型コロナウィルスに対し50もの追加の安全対策を講じています。
マクドナルドと言えば、マニュアル化の先駆け的存在であり、全店舗で均一なサービスを提供することに長けた企業。
そしてそれを可能としているのは充実した人材育成のための教育訓練に十分な投資をしていることからもわかります。
そもそもマクドナルドは毎年夏に高校生や大学生を中心に全国的に店舗スタッフを大量に採用しているわけですが、今回の従業員の大量採用は裏を返せば新型コロナウィルスの大流行による店舗閉鎖で解雇された従業員を元の状態に戻す、とみることもできます。
先般発表された5月の米国での売上は前年同月比で5.1%減でしたが、4月の19.2%減に比べると大幅に改善しており、予想を上回る数字となっていました。
4月末時点ではすべての店舗がドライブスルーとデリバリーのみの、それも時間を短縮して営業していたことから、もちろんこの背景には全米各所で経済活動の再開が続く中、店舗での飲食の再開があることは間違いありません。
アメリカを代表するファストフードレストランの動きはある意味米国経済の動きそのものを表しているとも言えます。
そして米国経済がまだまだ以前の状況にないことはマクドナルドの現状を見るとよくわかります。
一つはメニューの数。
現在マクドナルドは提供するメニューの数を大幅に減らしています。
その理由の一つにサプライチェーンの状態が新型コロナウィルスの影響でいまだ元に戻っていないこと、そして従業員数を減らしていることがあることは間違いないでしょう。
そしてもう一つが朝食メニュー
確かに全体の売上は急速に回復しつつありますが、朝食メニューは不振にあえいでいます。
そしてその理由がStay Homeの常態化。
そう、会社での勤務の大幅な減少に伴ってこれまで朝食をマクドナルドで取っていた人々も大幅に減ってしまった、というわけです。
そいういう意味からするとマクドナルドはある意味重要な経済指標。
メニュー数と朝食メニューの売上が元に戻った時。
その時が米国経済完全復活の時。
と言えるのかもしれません。
(一つのデータのみを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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