厚生労働省が1月24日、2020年度の公的年金の受給額を19年度比で0.2%引き上げると発表しました。
これは厚生年金を受け取る夫婦2人のモデル世帯の場合では月額22万724円と458円増えることになります。
これで受給額は2年連続のプラス。
「おー、年金っていろいろ言われてたけど結局は増えるのか。なんのことはない日本の財政もまだまだ余裕あるんじゃないの!」
って思った方、それ甘いです。
確かに2年連続で受給額は増えましたが(微々たる額ではあるが)、それと同時に「マクロ経済スライド」も初めて2年連続で発動されたのです。
マクロ経済スライドとは何か、日本年金機構のホームページでは以下のように説明されています。
マクロ経済スライドとは
平成16年の年金制度改正によって導入された、賃金・物価による改定率を調整して、緩やかに年金の給付水準を調整する仕組みです。
具体的には、賃金・物価による改定率がプラスの場合、当該改定率から、現役の被保険者の減少と平均余命の伸びに応じて算出した「スライド調整率」を差し引くことによって、年金の給付水準を調整します。
(日本年金機構HP)
さすがはお役所、実にまわりくどく非常にわかりにくい説明です。
簡単に言えば、賃金や物価の伸びより年金額の増加を抑える仕組みのこと。
そもそも日本の公的年金はその時の現役世代が高齢者に仕送りをする方式をとっているわけですが、少子高齢化によって現役世代の負担が限界を超えつつある。
そこで賃金等の伸びよりも支給の伸びを抑えることでなんとか制度を維持しようといういわば苦肉の策なのです。
つまりここまでやらないと制度がもたないということ。
だから今回の受給額アップを単純に喜んではいられない、ということになります。
このニュースを読んで当方があたらめて感じたこと。
それが、
マクロ経済スライドなんて全く気にする必要なし。
そもそもマクロ経済スライドを取り上げるまでもなく、日本の年金制度は現状のままでの維持は不可能。
今後は受給開始年齢の70歳、いや将来的には80歳への後ろ倒しと受給額減額は避けて通れない、いわば既定路線のわけです。
そこで政府は人生100年時代とかいろいろなスローガンを持ち出して、国民にできるだけ長く働いてもらおうと躍起になっている。
すでに70歳まで働くことが既定路線になりつつあります。
では当方のように働きたくない人間はどうするか?
そう、自分の身は自分で守るしかない。
自己防衛するしかない。
とここまで書けばもうおわかりでしょう。
一番の防衛手段こそが長期での株式投資。
それもインカム投資。
できるだけ若い頃から、それも決して途中で止めることなく投資を継続する。
すると続ければ続ける程、そのリターン(もちろんプラスの)はどんどん増えていく。
そして自らが老後を意識するようになるまさにその頃、
マクロ経済スライドなど鼻で笑える状況になっている。
そういうことです。
(投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
よろしければ応援クリックお願いします。
にほんブログ村
なぜインカム投資??
パフォーマンス低いと思うんですが。
丸さん
おっしゃるとおりトータルリターンでは劣っています。
投資は自己責任、それを承知で投資しているということです。