銘柄研究

ホルダーの皆さん、腹をくくって投資してます? アルトリアの訴訟関連費用が1000億円を超えていても気にならない理由

過去2回に渡りたばこ銘柄、JT(2914)とフィリップ・モリス(PM)の訴訟についての記事を書きました。

ホルダーの皆さん 腹くくって投資してます? JTが抱えている訴訟をまとめてみました(2019年12月末現在)3月19日にJTの有価証券報告書がリリースされていました。 実は当方、開示されたら真っ先に確認したいと思っていた項目がありまして。...
ホルダーの皆さん 腹くくって投資してます? フィリップ・モリスが抱えている訴訟をまとめてみました(2019年度)4月4日付記事、「ホルダーの皆さん 腹くくって投資してます? JTが抱えている訴訟をまとめてみました」 にて現在JTが抱えている訴訟を報...

この2社を取り上げたのにあの会社を取り上げないわけにはいかない、ということで、今回はアルトリア(MO)の登場となります。

その訴訟状況は以下のとおりとなっています。

こちらはたばこ訴訟に関して係争中の訴訟件数を決算期ごとにまとめたものですが、年々その数が増加している状況が見て取れます。

特に2019年は電子たばこに関する訴訟が急増しているのがわかります。

もちろんこれはアルトリアが電子たばこ最大手、ジュールへ出資したことが大きな理由であることは言うまでもありません。

尚、アルトリア(フィリップ・モリスUSA)は2004年10月以降にたばこ及び健康関連訴訟で実際に支払った賠償・和解額も開示していました。

その額ですが、関連費用を含め2019年12月31日までの期間で7.24億ドル(108円換算で約782億円)、利息は2.14ドル(約231億円)となっています。

単純合算で合計約1013億円。

ただ15年という期間を考慮すると、「それほど気にならない。」というのが正直なところです。

もちろん訴訟の場合は必ずしも過去が未来の参考となるわけではありません。

特に電子たばこ訴訟がこれから増えることが考えられるわけでして。

ということで、アルトリアに投資するにあたっては、これらの情報を十分理解した上で、

「ある意味腹をくくって投資する必要がある。」

これだけは言えるのではないでしょうか。

(数多くの訴訟を抱える銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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