すでにお伝えしたとおり、製薬大手ファイザーは後発薬(特許切れ医薬品)事業であるアップジョン事業をスピンオフ(分離)し、同業であるマイランと合併、新会社を設立することを発表しています。
分離によって新ファイザーは、新薬開発ビジネスに集中する、ということなのですが、今回の分離に関して実は当方一抹の不安が。
当方の理解が間違っていなければ、分離によって新会社の株式がファイザーの株主に交付される。
そして当然のことながら分離によって新ファイザーの売上と利益は減少する。
それは先般発表した第3四半期決算での以下2020年通期予想(新ファイザーの数字)を見ても明らか。
となれば新ファイザーからの配当はこれまでの配当方針に変更がなく、同レベルの利益であれば確実に減少する。
しかし前述のとおりファイザー株主は分離後の新会社の株式を保有することになる。
だから新会社がこれまで通りの配当方針で配当を支払ってくれれば、業績が同レベルであれば両社の配当を合算すれば減配となることはない。
「いや、だったらいいじゃない。一体何の不安が?」
その不安とはこちら。
こちらはマイランの2019年度のキャッシュフロー計算書(財務活動によるキャッシュフロー)の一部抜粋となります。
何が不安かと言えば、この中に「Dividend」という文字が見当たらないこと。
そう、Dividendと言えば配当。
つまりマイランは配当を支払っていない。
しかもフリーキャッシュフローで配当を支払う余力が十分あるにもかかわらず。
分離後はファイザーの株主が新会社の株式の57%、一方マイランの株主は43%を保有することになります。
ということで、我々ファイザー株主(※残念ながら日本のファイザー株主には議決権はありませんが、、、)の強い姿勢が求められるところです。
(スピンオフを間近にひかえている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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