銘柄研究

もう一つの株主還元に最も積極的な会社は? - たばこ銘柄の場合

今さらですが株主還元と言えば、配当と自己(社)株買い。

今回は配当と違い普段はあまり日が当たることのない、

自己(社)株買い。

に注目してみました。

そもそもなぜ企業は自己(社)株買いを行うのか?ですが、

株価を上昇させるため。

それは以下の例を見てもわかります。

<例>

発行済株式数100株、当期純利益1000円の会社の場合、1株利益は10円。

仮にこの会社が自己株式を10株取得した場合、市場に流通している株式数は100株から90株に減少する。

これによって、この会社の1株利益は、

1000円÷90株=11.1円となる。

つまり自己(社)株の取得によって、1株利益が増加し株価を上昇させる効果がある、というわけです。

そして市場に流通している株式数の減少は配当金の増加につながる。

例えば上記の会社の配当方針が配当性向50%だったとする。

すると自己(社)株買い実施前の配当は当期利益1000円の50%なので500円。

1株当たりの配当金は500円÷100株で5円。

これが配当対象株数の減少によって、500円÷90株=5.56円に増加する。

投資家にとっては誠にうれしい限り。

と、前置きが長くなりましたが、

では、たばこ銘柄でそんな自己株買いに積極的な会社は?

こちらはアルトリア、フィリップ・モリス・インターナショナル、ブリティッシュ・アメリカン・タバコの2015年から2019年までの自己株買いの金額をそれぞれのキャッシュフロー計算書から拾ったものです。

御覧のとおりアルトリアの積極的な姿勢が目につきます。

一方兄弟会社とも言える海外担当のフィリップ・モリス・インターナショナルはここ最近自己株買いを実施していません。

そしてその姿勢が同時期の増配率となってしっかり表れている。

そんな風に思っています。

(自己株買いのみを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. ひろー より:

    こんばんは。

    タバコ株はまさに自己株式取得を期待しての投資ですよね。
    MOは堂々の株主還元姿勢で感服します。
    対してPMはあまり奮っていませんね…。
    キャッシュフローだけ見るととても食指が動いてしまう銘柄ですね。。生活必需品はPGとCL(とMSFTという話もある)でお腹いっぱいです。

    そう言えば、 https://naobito.net/xom-simulation/ の記事が非公開になっているんですが、何かうっかりしてしまいました?

    • naobito より:

      ひろーさん
      こんばんは。
      たばこ銘柄しかり、P&G、CLしかり、株主還元の優等生ですよね。
      エクソンの記事の件ありがとうございました。
      今度は見れると思います。

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