AT&Tのジョン ステフェンスCFOが投資家説明会(Oppenheimer Virtual Technology, Internet & Communications Conference)において会社の最新状況について説明を行いました。
その概要は以下のとおり。
・AT&Tは、バランスシートを強化し続けると同時に、ファイバーと5Gの両方、さらにHBO MaxやAT&T TVなどのエンターテイメントベースのソフトウェア等のブロードバンド接続など、市場に焦点を当てた分野でのターゲットを絞った成長に投資できると確信している。
・AT&Tは、36年連続で増加している普通株式への配当をサポートすることを約束する。
・2020年通期は、配当性向が60%(台)の範囲になると予想しており、その範囲の下限を目標としている。
・AT&Tは今後の借入満期に対処するために、借入コストと金利の低さを利用し続けている。その結果、今後4年間に満期を迎える債務額を約230億ドル削減した。これは、第2四半期の終わりから約80億ドルの改善となる。
・AT&Tは負債レベルをさらに削減するために、余剰キャッシュフロー(配当及び資本支出後)を適切に使用することを約束し続けている。そして資産の収益化の機会を追求し続け、会社の財務の柔軟性をさらに拡大している。
ということで、投資家として一安心。
もちろんポイントは太字の部分。
そう、36年増配継続中の配当について優先事項としていること。
もちろん、増配のサポートを約束するとは言ってもそれはあくまで稼ぐ力があってこそ。
そして増配を維持できるかどうかは、やはり米国における新型コロナウィルス流行が終息に向かうかどうかが大きく影響する。
第2四半期(6ヶ月累計)のキャッシュフローを見ると、配当支払後はプラスになっていた。
つまり上記のターゲットを絞った成長に投資をしつつ、配当を支払い、さらにバランスシートを強化すること、つまり借入の返済を実施することが可能な状況となっていた。
しかもこの時点で資産の収益化、つまり資産売却はほとんど実施していない。
但し配当性向60%台の下限を目標としていることから、このままコロナの流行が12月まで続いた場合増配実施のためのハードルは決して低くはない。
実は今回の発言内容は以前からの発言内容とほぼ変わっていません。
ただ、今回も配当に対して会社がコミットしてくれたことで、12月に発表されるであろう配当のお知らせにおける増配発表に希望的観測を持ち続けることができた中年投資家なのでした。
(増配継続も増配率が逓減を続け巨額負債を抱えた銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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