配当

コカ・コーラとペプシコ、増配余力があるのはどっち?(2021年版)

飲料銘柄のライバルと言えばもちろんコカ・コーラ(KO)とペプシコ(PEP)。

(但し、コカ・コーラがほぼ飲料事業に特化しているのに対しペプシコは飲料事業の他にスナック事業、そしてシリアル事業の3本柱で事業運営しているという違いがあります。)

そして両者はともに連続増配銘柄、というか配当貴族銘柄。

コカ・コーラが60年、そしてペプシコは50年もの長きに渡り増配を続けています。

ちなみに最近の増配率の推移は以下のとおりとなっており、ペプシコがリードしている状況。

では増配余力があるのは?

ということで今回確認してみました。

その結果がこちら。

こちらは両者の配当性向を比較したグラフとなりますが、PL(損益計算書)ベースの通常の配当性向ではなくキャッシュフローベースの配当性向となっています。

つまり企業が創出したキャッシュ、真に稼いだ利益の何%を配当に回したかを測定することで、配当による投資家への還元度合いをより厳密に示すものとなります。

これを見るとペプシコが2018年以降安定的に50%台をキープしているのに対して、コカ・コーラの方は2017年の90%近い配当性向からでこぼこはあるものの徐々に低下している状況が見て取れます。

つまりコカ・コーラの方がペプシコよりも無理をして増配を続けていた。

にもかかわらず増配率はペプシコより劣っていた、と見ることができます。

もちろん株主還元、つまり配当は個々の企業の政策、方針によって違いがでます。

言い方を変えれば過去においてはコカ・コーラの方がより積極的に株主還元を行っていた一方、ペプシコは配当基準の範囲内で増配を行って来た、と見ることもできます。

いずれにしても両社ともに甲乙つけがたい優良配当銘柄のわけですが、こうやって数字一つ比較してみることで両社の違いが見えてるわけで、

やはり銘柄研究には終わりがない。

とあらためて感じています。

以上、ご参考まで。

(甲乙つけがたいライバル銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. 屯倉 より:

    分析ありがとうございます。
    2019年からどちらとも配当性向が下がっていますがこれはトランプ政権が行った減税が関係してるんでしょうか。
    ペプシコは安定してますね。
    でも、どちらとも配当性向は低い水準のように思いますし、コントロールできている感じがします。
    ところで、なんだか今日は大暴落の予感がします。

    • naobito より:

      屯倉さん
      おはようございます。
      確かにトランプ減税によりキャッシュは増加しましたが、両社ともにグローバルに事業を展開していますので、数字の上ではそれほど大きな影響はなかったようです。
      屯倉さんの予感どおり本日も株価下落中ですね。

  2. 屯倉 より:

    そうなんですか。
    そんなに影響はないんですね。
    ありがとうございました。
    予感が嫌な方に的中してしまいました。
    税金や社会保障費も上がっていきそうだし将来かかるお金の予測がどんどん厳しくなっていきますよね。

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