エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の7月2日にForm 8-Kを提出し、第2四半期の見通しを公表しました。
Form 8-Kとは
Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。
現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。
(iFinanceより)
この内容に関して、バロンズは1株損失が43セントから95セントの間、中央値で69セントとしています。
アナリストの平均予想が55セントの損失でしたから、それを上回る損失ということで、恐れている事態が現実味を帯びることになりました。
もちろんそれは減配の可能性。
以前にも書きましたが、エクソン・モービルはシェブロン(CVX)と違い昨年の時点でもフリーキャッシュフローで配当金をまかなうことができていませんでした。
そして今回の第2四半期の予想を加味すれば、半期が終了した時点での赤字は確定。
しかも今後の原油価格急回復の可能性は非常に低いと言わざるを得ない。
となれば必然的に、、、
というわけです。
ただ減配回避の可能性がないわけではありません。
すでにエクソン・モービルは330億ドルから230億ドルへの設備投資額の削減と営業費用(キャッシュベース)の15%削減を公表しているわけですが、更なる削減を実施する余地がないわけではありません。
特に設備投資額は昨年2019年が243億ドルだったことを見れば、現在の経済環境下であれば極端な話半減してもいいくらいではないか、と考えています。
そして人員削減に関してはいまだ公表されていません。
一方財務力のより強いシェブロンがすでに全世界で10%~15%の人員削減を公表していることを考えれば、「ある意味やって当たり前。」ではないでしょうか。
4月の設備投資、営業費用削減の発表時、会社は以下のようにコメントしています。
・我々の目標は、価値を創出し、配当のための現金を維持し、バランスシートを適切かつ慎重に使用するために業界で優位性のあるプロジェクトへの投資を継続することである。
真に株主のことを考えているのであれば、更なる施策の実施が必須、と思うのですが。
ということで、7月末の決算発表を今から固唾を飲んで待っているところです。
(減配の可能性が高まっている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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