銘柄研究

エクソン・モービルの第4四半期決算がある程度期待できる合理的理由

少々前のニュースとなりますが、エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の2021年12月30日にForm 8-Kを提出し、第4四半期の見通しを公表しました。

Form 8-Kとは

Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。

現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。

(iFinanceより)

その内容は以下のとおり。

この表は上からセグメント別の2021年第3四半期の当期利益(NON-GAAPベース)、そして第4四半期決算に影響を与える要因を市場要因と季節的要因等に分けて開示したものです。(単位は億ドル)

そして主な要因としては、市場要因としてUpstream事業では原油価格やガス価格、Downstream事業では精製マージン等、Chemicalでは化学製品のマージンとなっています。

また、季節的/計画された要因としては、ガス需要及び全事業に関わるものとして修繕費の計画との差異があります。

御覧のとおりエクソン・モービルの第3四半期決算は、原油価格の上昇等により、NON-GAAP(調整後)ベースで68億ドルの黒字となりました。

そして今回、この実績に対して第4四半期に影響を与える要因を開示したわけですが、影響額の合計額はいわゆる下限値でプラス4億ドル、そして上限値でプラス32億ドルとなっています。

我々投資家がこのような予想データを確認する際、頭に入れておくべきは下限値で見ておくこと。

となると下限値での影響額はプラス4億ドルということで、第3四半期の68億ドルに対し増益が期待できる。

もちろん今回のリリースについては、以下コメントの記載を見るまでもなく、実際の業績とは差異があることは百も承知。

このリストは、2021年第3四半期業績と2021年第4四半期業績との間のすべての変更点を網羅するものではなく、また、当社の2021年第4四半期業績の見積りを提供するものでもありません。

さらに、このリストは、業界の状況の変化を完全に反映するために必要なすべての調整及び費用を考慮していない可能性があります。

エクソン・モービルの第4四半期決算の発表日は2月1日(予定)。

”ある程度の期待”を持って臨みたいと思います。

(会社見通しを妄信しての売買にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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