IBMが現地時間の10月23日に2024年第3四半期決算を発表しました。
決算概要は以下のとおり。
まず売上ですが、149.6億ドルと前年同期比1.5%の増収、また為替の影響を除くと約2%の増収。
事業(セグメント)別の売上は以下のとおり。
企業の支出削減の影響を受けたコンサルティング(Consulting)事業、そしてインフラ(Infrastructure)事業は減収となったものの、注目のソフトウエア(Software)事業はクラウド向けのオープンソース製品を提供するレッドハット事業が引き続き好調で前年同期比9.7%の増収。
次に売上総利益率(グロスマージン)ですが、こちらはソフトウエア事業をはじめファイナンシング事業以外の事業で増加、全体では56.3%と前年同期比で1.9%増となっています。
1株利益は前年同期比で会計基準ベースで81.7%減と大幅な減益となっていますが、これは主に年金和解費用27億ドル(税引後20億ドル)を計上したためであり、この費用を含む特殊要因を除いた調整後1株利益は前年同期の2.20ドルに対し2.30ドルと4.5%増となっています。
また、アナリスト予想との比較では、以下のとおり売上は予想を下回ったものの、調整後1株利益は予想を上回っています。
最後に注目の今期2024年の通期予想ですが、第4四半期の売上成長率(為替の影響を除く)はソフトウェア事業が引き続き好調で、第3四半期と同様の成長を見込み、以下のとおりフリー・キャッシュ・フローは120億ドル以上と前回予想を維持しています。
以上、売上については金利や地政学的緊張等の経済要因を巡る不確実性から顧客が支出に慎重なスタンスを取っていることからコンサルティング、インフラ事業が減収となった点は懸念事項ですが、ソフトウエア事業が好調。
また、ソフトウエア事業が5分の1、コンサルティング事業が5分の4を占めるAI関連ビジネス(予約と実際の売上の合計)は30億ドルと、第2四半期から10億ドル増加した点は朗報でしょう。
ということで、売上〇✕、利益〇、予想△ = 保有継続
です。
(増配率が超低空飛行を続ける配当貴族銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
よろしければ応援クリックお願いします。
にほんブログ村