バートン・マルキール氏と言えば米国株投資家で知らない人はもぐりでしょう。
そう、あの名著、「ウォール街のランダムウォーカー」の著者としてあまりにも有名。
1973年に出版されたこの本はその後版を重ね、現在12版。
「株式市場は本質的に予測不可能であり、市場を体系的に打ち負かそうとする投資家の試みを混乱させる。」
という主張、いわゆるランダムウォーク理論は、その後インデックスファンドの支持者に多大な影響を与えました。
そしてあのヴァンガードグループを設立したジャック・ボーグルもその一人であることは知られた話です。
もちろん当方も株式投資を始めるにあたりこの本を読み、多大な影響を受けました。
中でも猿のダーツ投げ理論、つまり「目隠ししたサルに新聞の相場欄めがけてダーツを投げさせ、命中した銘柄でポートフォリオを組んでも、専門家が選んだポートフォリオとさほど大差のない運用成果をあげられる。」には大きな衝撃を受けました。
(その後自身でこの理論を実践しあえなく撃沈したことは今となっては良い思い出です、、(苦笑い))
そのマルキール先生は今年88歳になりますが、いまだご健在。
そして今回、バロンズの取材に応じ驚くべき発言をしていたのです。
それが、
「コロナウイルス危機の間にあなたはあなたの個人的なアカウントで何をしましたか?」
という質問に対する回答。
私が個別株を買うことにあなたは驚くかもしれません。
私は良い配当を支払う普通株は債券と同じくらい安全である、と信じています。
AT&T(T)の配当利回りは6.9%でその1つです。
その他は、ベライゾン(VZN)とデューク・エナジー(DUK)。
IBM(IBM)は、ある時点で7.5%の利回りでした。
クラウドを正しく運用できる新しい経営陣を備えており、バランスシートも強力です。
なんとあのバートン・マルキールが個別株を購入していた。
(具体的には市場が20%~30%下落していた時に貯えていたキャッシュでインデックスファンドと合わせ購入していたようです。)
しかもその銘柄が優良配当銘柄。
つまり今回のコロナ暴落はインデックスの大家をも動かした。
それだけ魅力的な相場だった。
と言えるのではないでしょうか。
「いやいや、インデックスの大家かなんか知らないが、もう88歳になるんでしょ?こう言っちゃ失礼かもしれないけど、正しい判断ができているのかはなはだ疑問。」
とおっしゃるのであればそれはそれで結構。
ただ当方、この先生の主張を信じたいと思います。
以上、ご参考まで。
(インデックスの大家による個別銘柄購入への追従にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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