8月28日、ウォルストリート・ジャーナルが通信大手のAT&Tが衛星テレビサービス(ディレクTV)事業の売却を模索している、と報じました。
そのディレクTVですが、2015年に490億ドルもの巨額資金を投じて買収したことは当時大きな話題となりました。
しかし、近年、視聴者がネットフリックス、アマゾン(プライムビデオ)、ディズニー(ディズニー+)、Huluなどのオンラインストリーミングサービスにシフトするにつれて、視聴者は減少。
2019年秋にはアクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントから経営の見直しを迫られ、ディレクTVの分社化を検討していると噂されましたが、その後動きはなし。
そんな中での今回の報道。
直近第2四半期では、ディレクTVなどを含むテレビサービスの会員数は-88.6万人となり減少に歯止めがかからない状況となっていた。
ただ決算発表時の会見では、
「衛星テレビ「ディレクTV」を売却するかという憶測には答えない。」
とコメントしていました。
それが今回のウォールストリート・ジャーナルによる報道によれば売却先の具体名も上がっているようです。
ある情報筋によれば今回の売却価格は200億ドル以下ではないか、とのこと。
もちろん仮にそのとおりの額で売却されれば、AT&Tはずい分高い買い物をした、ということになるのですが、個人的には売却は歓迎です。
なぜならAT&Tのコア(利益を生み出す)事業はやはり携帯事業とブロードバンド事業だから。
そしてそれに加えて今年の5月からスタートしたストリーミングサービスのHBO MAX等に資金を集中投下することがこれからの成長につながると考えています。
さらに売却資金は現在日本円で15兆円を超える莫大な有利子負債削減の資金源にもなる。
こちらは2016年から2018年までのAT&TとS&P500の株価の比較となります。
ディレクTV(2015年)の巨額買収がAT&Tの思い描いた結果をもたらさなかったことは明白。
そしてホルダーに失望を与え続けたことも。
ということで、衛星テレビサービスの売却を心から望む中年投資家なのでした。
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