半導体製造大手のインテル(INTC)が現地時間の9月18日に配当をお知らせをリリースしました。
その内容ですが、次回12月1日に11月7日時点の株主に対して1株当たり0.33ドルを支払う、というもの。
この銘柄の場合3月支払い分が増配のタイミングですから、今回も前回と同様の配当支払額となっています。
過去の増配率は以下のとおりとなっており、バラつきこそあるものの2015年以降は毎年増配を続けています。
そして稼ぐ力を表す営業キャッシュフローマージンは同業他社と比べてそん色ないレベル。
さらに何より素晴らしいのがキャッシュフロー。
御覧のとおり設備投資支払後のフリーキャッシュフローは毎年日本円換算で1兆円をはるかに超える金額となっています。
そんな中、現地時間の8月19日には総額100億ドルの自社株買いを発表しています。
しかも自社株買いのコストに関してはすべて自己資金でまかなう、つまり借入はしないとのことで、このあたりはコロナ下にあっても潤沢なキャッシュを生み出すことができるからこそなせる業、と言えます。
仮に100億ドルの自己株買いが完了すれば単純計算(購入平均株価は50ドルとして)で発行済株式数の5%弱が減少することになります。
となればたとえ前年と同額の配当支払いとした場合でも、5%程度の増配となる計算。
ということで、この銘柄の将来については短期的にはそれほど心配していません。
ただ中期的には大いに心配。
なぜなら以前にも書きましたが、開発力ではライバルのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)との差が開いていることは、AMDがすでに量産している回路線幅7ナノ技術のチップの発売は2022年末ないし23年の早い時期になると述べ、予定より1年遅れになる見通しを示したから。
となれば、今後はPC向けの半導体はもとより、インテルの牙城であるサーバー向けチップでのシェアを徐々にAMDに侵食されて行くことは確実。
ということでこの銘柄に関しては、見切りをつけるタイミングを計るべく四半期決算の内容やプレスリリースをしっかりと確認したいと考えています。
(開発競争でライバルに明らかに後れを取っている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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