10月8日にIBMがネットワークサービス部門の分離を発表したニュースについてはすでにお知らせしたとおりですが、実はこのニュースに隠れた形でもう一つ重要な情報を開示していました。
それがこちら。
そう、第3四半期決算予想。
この数字を前年同期と比較してみると、
売上は2%の減少。
そして利益の方は、会計基準ベースの1株利益(潜在株式調整後)こそ1%増加したものの、特殊要因を除いた調整後1株利益の方は4%の減益という結果に。
ということで、相変わらずのクソ決算に苦笑いしてしまいました。
もちろん今回の数字は、あくまで予想、のわけですが、決算発表日は10月19日ですので、発表数字が大きく違うことはないでしょう。
ただ売上、調整後利益ともにアナリスト予想(FactSet コンセンサス)とほぼ一致していたことは救いと言えば救いでしょうか。
過去のデータをさかのぼると、IBMの四半期売上は過去10年間でなんと29四半期で減少しています。
10年間における総四半期は40四半期ですから、売上が増加した四半期は11四半期しかない、つまり11勝29敗ということ。
今回の予想ではセグメント別の情報は開示していませんが、第2四半期までの実績を見れば恐らく今回もコロナの影響もありグローバル テクノロジーサービス部門が足をひっぱったことは確実でしょう。
それが今回のこの部門の分離につながったことは間違いないところ。
分離は来年2021年の12月末までに完了する予定。
過去246の企業分離(いわゆるスピンオフ)の結果を調査したある機関のデータによれば、ほとんどのケースで残念な結果、特に親会社の方は期待したような成長を遂げていない、という結果となっているとのこと。
ということで、今回のIBMの分離が、2015年にサーバーと企業サービス部門を分離した同業のヒューレットパッカードのような道を歩むのか?
それとも2014年にe-Bayから分離したペイパルのような道を歩むのか?
非常に注目されるところです。
(11勝29敗銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
よろしければ応援クリックお願いします。
にほんブログ村