PERしかり、配当利回りしかり、インカムゲイン投資家にとって株式を購入する際の重要な指標はいろいろあるわけですが、当方が重視しているのが営業キャッシュフローマージン。
営業キャッシュフローマージンとは
企業がどれほど効率的にキャッシュを稼いだかを示す指標であり、営業活動の結果として売上がどのくらいの営業キャッシュフローを生み出したかを表している。
計算式は、営業キャッシュフロー÷売上高で表される。
PL(損益計算書)上の利益はお化粧が可能だが、営業キャッシュフローは資金の入出金であり、会計基準・会計方針等の影響を受けないいわばごまかしのきかない数字である。
従って同業他社を比較する際にも有用である。
ということで以前一般消費財メーカーとたばこ銘柄での比較を行いましたが、今回選んだセクターは飲料事業。
そして選んだ銘柄がこちら。
・コカ・コーラ(KO)
・サントリー食品インターナショナル(2587)
コカ・コーラの方はもう説明の必要はないと思いますが、日本の飲料メーカーの最大手がサントリー食品インターナショナル(2587)。
サントリー食品インターナショナルはサントリーホールディングスの中核子会社であり、その名のとおり欧州、東南アジア等海外展開に積極的であることが知られおり、その売上収益は以下のとおり1兆円を超えています。
そしてその比較結果がこちら。
上記は2017年以降の営業キャッシュフローマージンとなりますが、御覧のとおりコカ・コーラ(グレー)は右肩上がりであるばかりか直近2021年では30%を超えるマージンとなっているのに対して、サントリー食品インターナショナル(オレンジ)はほぼ横ばいであるばかりかそのマージンは11%から13%とその差は歴然。
と言わざるを得ません。
ちなみに両銘柄の増配率は以下のとおり。
残念ながら両者(社)ともに2018年以降は右肩下がりとなっていますが、注目はサントリー食品インターナショナル。
御覧のとおり2019年以降増配していない、つまり増配率0%の状況。
(ちなみに今期2022年も前期と同額の1株当たり78円予想となっています。)
一方コカ・コーラは特に直近では新型コロナ感染拡大の影響でその増配率は低いとは言え、現在60年連続増配を継続中。
60年 vs 0年
ということで勝負あったと言えます。
P.S.
「確かにサントリーはここ最近増配していないかもしれないけど、少なくとも減配していないわけだから配当利回りが高ければインカムゲイン投資対象として”あり”じゃないの?」
という意見もあろうかと思いますが、現時点(6月6日)の配当利回りは以下のとおり。
・コカ・コーラ(KO):2.8%
・サントリー食品インターナショナル(2587):1.6%
以上ご参考まで。
(本データのみに基づく投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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