銘柄研究

アッヴィが下方修正を発表 売却判断は次回決算発表内容次第か

研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間7月6日にForm 8-Kを提出し、2022年第2四半期及び2022年通期の利益見通しを公表しました。

Form 8-Kとは

Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。

現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。

(iFinanceより)

その内容をまとめると以下のとおり。

まず第2四半期の調整後1株利益は前回予想の3.38ドル~3.42ドルから3.24ドル~3.28ドルへ、

そして通期の調整後1株利益は前回予想の13.92ドル~14.12ドルから13.78ドル~13.98ドルへとそれぞれ下方修正した。

その理由ですが、第2四半期において買収により取得済みの仕掛開発費(いわゆるインプロセスR&D)及び開発の進捗に伴って発生する費用(いわゆるマイルストーン)の計上が見込まれるため。

この影響が調整後1株利益に対して0.14ドルのマイナス影響となるとのこと。

4月29日の第1四半期決算時に発表した2022年通期の調整後1株利益、つまり前回予想では、将来の発生及び時期が不確実であるため、アッヴィは取得済みの仕掛開発費及びマイルストーン費用の予測は織り込んでいなかった。

つまりはゼロで見ていた。

それが今回発生することになったわけですが、ただそれは言い方を変えれば想定外の費用が発生したということ。

振り返れば昨年のアッヴィは上方修正するのが当たり前だった。

それが今期に入ってからは第1四半期、そして今回と下方修正に転じている。

一体アッヴィに何が起きているのか?

むろん外部の一(いち)投資家が知る由もないわけですが、我々投資家にできることは、7月28日発表予定の次回第2四半期決算での会社コメント、データを確認し、売却 or ホールドの判断を下すこと、と考えているところです。

(下方修正に転じた銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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