たばこ大手のアルトリア(MO)が現地時間の1月30日に第4四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。
売上高は以下セグメント別情報のとおり、主力の紙巻きたばこが数量の減少(前年同期比で8.4%の減少)を値上げで補い切れず2.7%の減収。
一方無煙たばこは5.8%の増収を確保したものの、全体では1.8%の減収に終わりました。
営業利益はリストラを含むコスト削減効果等により39.2%もの大幅な増益を達成、とここまではよかったのですが、当期利益はなんと18億ドルもの赤字に転落!
その理由ですが第3四半期に続く電子タバコジュールの株式の(再)減損の実施。
その額なんと41億ドル。
アルトリアはジュールの株式の35%を128億ドルで取得したわけですが、若者への健康被害からFDAの販売規制強化や健康被害による多くの訴訟等で今後の業績は厳しい状況。
ということで、想定したほどの収益が見込めないと判断し、今回それら状況を反映し現時点での適正価格に評価し直したというわけです。
これで86億ドル、取得額の3分の2を減損したことになります。
但しこの減損等の特殊要因を除いた場合の1株利益は1.02ドルと前年同期比で7.4%の増益となっており、前回の第3四半期決算で公表した通期予測のレンジである5-7%増加を達成したことになります。
発表当日の株価はジュールの再減損、売上が市場予想に届かなかったこと等から4%以上下落して終わっています。
しかし当方、いばらの道を歩むこの銘柄をホールドするつもりです。
その理由は以前からの配当政策である調整後1株利益の80%の配当性向は今回も維持(明記)されていること。
さらに、
頼みの綱である加熱式たばこのアイコスについては、昨年9月にアトランタとジョージアで販売開始、さらにリッチモンド、バージニアに拡大中。(アトランタとリッチモンド合わせて500店舗以上)
そしてジュールの影響でその数字を引き下げたとは言え、配当の基準となる調整後1株当たり利益を2020年は4-7%の成長に設定したこと。
インカムゲイン投資家は今回の赤字転落決算でいたずらに不安になる必要はないと考えています。
(投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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