エネルギー大手のエクソン・モービル(XOM)が現地時間の1月31日に第4四半期決算を発表しました。
エクソンと言えばすでに現地時間の1月4日にForm 8-Kを提出し、第4四半期の見通しを公表しており、調整後利益ベースで2022年第3四半期の187億ドルに対して下限値でマイナス62億ドル、そして上限値でマイナス26億ドル、つまり125億ドルから161億ドルの範囲、という数字を公表していました。
ということで、ある程度の安心感を持って早速確認。
こちらはセグメント別の当期利益を左から今期第4四半期、今期第3四半期、そして前期第4四半期の順に並べたもの。
尚、エクソンは新体制移行に伴い第2四半期からセグメント区分の変更を行っており、これまでのダウンストリーム事業を廃止しエネルギー製品事業(Energy Products)と特殊製品事業(Specialty Products)を新設しています。
第3四半期との比較では、主に原油及びガス価格がそれぞれ15%、13%下落したことにより原油・天然ガスの探査・生産を行うアップストリーム事業が大幅な減益となったばかりか、精製マージンが引き続き好調だったものの、デリバティブの時価評価やメンテナンス費用の増加・処理能力の低下によってエネルギー製品事業も減益、さらにマージンの減少によりケミカル事業が大きく減益となったことで、全体では会計基準ベースで第3四半期の196.6億ドルに対し127.5億ドルに終わっています。
但し、注目は事前見通しとの比較。減損や資産売却等の特殊要因を除外した調整後当期利益は140.3億ドルと事前見通しに対してはほぼ中位値、ということでサプライズはなし。
そして特殊要因を除外した調整後1株利益は以下のとおり第3四半期の4.45ドルから3.40ドルと24%の減益。
但しアナリスト予想との比較では売上は予想を下回ったものの、調整後1株利益は予想を上回る結果となっています。
(尚、エネルギー銘柄の場合将来の原油価格を予想することは極めて困難なため、アナリスト予想との比較をそれほど重要視する必要はないと考えています。)
以上、すでに開示されていた見通しの範囲内の数字が出されたことである意味ノーサプライズ決算となりました。
エクソンと言えばすでに2022年から2024年末までに総額500億ドル(日本円換算で約6兆8300億円)もの自社株買いを実施することを公表しているわけで、(あくまで現在の原油・ガス価格が今後も続く、という前提ですが)増配期待が高まっています。
ということで、原油・ガス価格をモニターしながらこの銘柄の保有を続けて行くつもりです。
(将来の増配を過度に期待してのエネルギー銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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