銘柄研究

アルトリア、年次総会開催 で投資家を何より安心させたもの

たばこ銘柄のアルトリアが現地時間の5月20日に年次総会を開催しました。

総会では最高経営責任者(CEO)のビリー・ギフォード氏が、アルトリアの2020年通年と2021年第1四半期の決算を要約。

また、成人喫煙者を不燃性たばこの未来へと責任を持って移行させるというアルトリアのビジョンに向けた進捗状況についての説明を行いました。

そして年次総会後、取締役会は、2021年7月9日に2021年6月15日現在の登録株主に1株あたり0.86ドルの四半期配当を行うことを宣言。(配当落ち日は2021年6月14日)

ただ当方が最も注目したのが、今期2021年の通期予想。

具体的には調整後1株利益(EPS)で4.49ドルから4.62ドルの範囲(2020年の調整後EPSベースの4.36ドルから3%から6%の成長率)となることを発表した。

と言うと、

「いやいや、それって4月29日の第1四半期決算発表時の予想と全然変わってないじゃないの。」

という突込みが入りそう。

確かにそのとおり。

ある意味当たり前のリリース内容とも言える。

ただ投資家にとってこの当たり前の内容が何よりの安心感をもたらしてくれる。

4月の発表から約1ヶ月が過ぎた中で、その後状況は変わっていない。

少なくとも悪化してはいない。

成長が期待できないたばこ銘柄として、しかも最近米政府がたばこのニコチン含有量を減らすための規則強化を検討していることが報道されたばかりか、米食品医薬品局(FDA)が、メンソールなど風味付きたばこを禁止する方針を発表した。

そんな超逆風下の中でも前期比で下限値で3%、上限値で6%もの利益増加予想を変更していないことを再確認できた。

これが大きい。

株式市場に身を投じていると、常に株価の変動というリスクに身をさらされていることになります。

そこで生まれるのが、「不安」、そして「恐怖」。

これらといかに戦っていくか、これらをいかにうまくコントロールできるか。

これが株式投資の成功の大きな肝となる。

投資を長く続ける中でこのことの重要性を身に染みて感じるようになった。

そんな中で自ら保有する銘柄に関して今回のような「安心」を見つけることがとても重要。

そんな風に考えているところです。

(逆風が常態化している銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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