銘柄研究

次回購入候補にCMEグループが急浮上した理由

次回購入候補の一番手としてCMEグループ(CME)を考えています。

CMEとは「Chicago Mercantile Exchange」の略でシカゴにある北米最大の金融・商品のデリバティブ取引所、「シカゴ・マーカンタイル取引所」のこと。

CMEグループの主要取引所のひとつであり、トップクラスの商品と金融の先物・オプション取引市場であり、日経平均の株価指数先物・オプションや円の通貨先物・オプションなども上場されています。

CMEグループは4つの取引所を運営し幅広い分野の商品を扱っており、金利、株価指数、外国為替、大豆・トウモロコシ・小麦等の農産物、原油・天然ガス等のエネルギー、金・銀・銅等の金属などかなり多岐にわたっています。

この銘柄の強みは参入障壁。

取引所を運営し市場を提供するというビジネスを行っており、他社が容易に参入できないいわば寡占的地位にあることが強みとなっています。

会社概要はこのくらいにして直近の業績ですが、まずは売上から。

こちらは2019年から前期2023年までの5年間の推移となりますが、2021年こそ減収となったものの直近2年は右肩上がりの状況。

続いては1株利益(潜在株式調整後)。

こちらは2020年以降増益を続けています。

では真の稼ぐ力を表す営業キャッシュフローマージンは?

営業キャッシュフローマージンとは

企業がどれほど効率的にキャッシュを稼いだかを示す指標であり、営業活動の結果として売上がどのくらいの営業キャッシュフローを生み出したかを表している。

計算式は、営業キャッシュフロー÷売上高で表される。

PL(損益計算書)上の利益はお化粧が可能だが、営業キャッシュフローは資金の入出金であり、会計基準・会計方針等の影響を受けないいわばごまかしのきかない数字である。

従って同業他社を比較する際にも有用である。

御覧のとおりこちらは減収となった2021年に数字を落としており、PL上の利益である1株利益と違いお化粧のきかない真の数字を表していると言えますが、それにしても毎期50%を超えるマージンというのはたいしたものです。

では財務面はどうか?

具体的には財務の安定度合い。

使用したのは有利子負債営業キャッシュフロー倍率。

有利子負債営業キャッシュフロー倍率とは、簡単に言えば今ある借金を毎年の稼ぐ力で何年で返済できるか?という数字(年数)であり、数字が少なければ少ないほど返済能力が高い、つまり財務的に安定しているということになります。

<計算式>

有利子負債営業キャッシュフロー倍率=有利子負債÷営業キャッシュフロー

御覧のとおり1倍台の上右肩下がりのトレンドとなっており、直近2023年ではわずか1.0倍と極めて安定している状況。

最後に注目の配当。

御覧のとおり直近2年は増配率を落としてはいるもののその数字は高く見事と言うしかありません。

尚、この銘柄の特徴は2012年初頭に年間変動配当制を採用し、四半期配当とは別に業績に応じ年一回年間変動配当(annual variable dividend-いわゆる特別配当)を出していること。

ちなみに特別配当を除外した場合でも増配を継続しており、現在14年連続増配中。

以上見てきましたが、上記のとおり営業キャッシュフローマージンの高さといい、財務の安定度といい、配当(増配)といい実績は申し分なし。

尚、SBI証券等で表示されている現在の予想配当利回りは2%と低いのですが、実はこれは特別配当を加味しない数字。

ちなみに特別配当を加味した実績配当利回りは4%を超えているわけで、そう考えると”隠れ高配当銘柄”とも言える。

もちろん現時点(1月10日時点)の予想PERが24倍と割安ではないことは百も承知。

ただCMEグループはデリバティブ取引所の運営という他社が容易に参入できないビジネスを手掛けており、今後も高い利益率を維持できる可能性は高い。

つまり特別配当を出し続ける実力はあるのでは?

と考えています。

実はこの銘柄は億り人投資家の桶井道(おけいどん)さんの以下の著書でその存在を知った次第。

資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現! おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全

『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』

あらためて自身の勉強(銘柄研究)不足を痛感するとともに、その存在を教えてくれたおけいどんさんにこの場を借りて感謝申し上げます。

(過去の輝かしい実績のみを妄信しての投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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POSTED COMMENT

  1. メロリン より:

    私もここ持ってます
    取引の場を提供するインフラ企業だと思えば冷え込んだ相場であろうと気にせず買い増しできます

    いずれ取引が活性化すると信じられますしね

    • naobito より:

      メロリンさん
      おはようございます。
      メロリンさんもお持ちでしたか。
      株価上昇にはあまり期待できませんが、ビジネスモデル的にも安定的に配当をもたらしてくれる銘柄かと。

  2. みずほ より:

    今年初めてのコメントです。今年も宜しくお願いいたします。
    世界一の経済力を誇るアメリカの取引所ですから安泰ですね(盲信w)、政治がどうあろうと(やっぱり盲信w)。

    • naobito より:

      みずほさん
      こんにちは。
      こちらこそ今年も変わらぬご愛顧よろしくお願いいたします。
      当方も同じく妄信しています。(笑)

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