配当

スリーエムから配当を受領 2つの訴訟和解後の注目は営業キャッシュフロー

9月13日に化学・電気素材大手のスリーエム(MMM)からの配当を受領しました。

この銘柄の増配タイミングは3月支払い時、ということで今回も前回同様1株当たり1.50ドルとなっています。

直近の業績ですが7月25日発表の2023年第2四半期決算は前年同期比で減収減益。特に利益の方は会計基準ベースでは赤字に転落。

その理由はPFAS飲料水汚染訴訟での和解費用(税引前費用で103億ドル)を計上したため。

PFASとは、パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の略。いわゆる有機フッ素化合物のことであり繊維品・台所器具・電子機器・車部品の表面コーティング等に使用されている。

一方アナリスト予想(FactSet consensus)との比較では、以下のとおり売上、調整後1株利益ともに予想を上回り、特に利益は25.4%増となっています。

また今期2023年通期予想ですが、調整後1株利益で前回の8.50ドル~9.00ドルから8.60ドル~9.10ドルと前回予想を上方修正しています。

この銘柄の場合、株価に関して言えば訴訟が大きな足かせとなっていたわけですが、もう一つの大きな訴訟が現役・退役の米軍人が提訴した軍需用耳栓の欠陥に関する約26万件の訴訟。

こちらについても8月29日に裁判所が選任した交渉原告団と合意に達した、と発表しました。

この合意に基づき、スリーエムは2023年から2029年の間に総額60億ドルを拠出する予定となっています。(内訳は50億ドルの現金と10億ドルの3Mの普通株式。)

その結果第3四半期に約42億ドルの税引前費用を計上する予定とのことで、第2四半期に続き赤字決算となる可能性は非常に大きいと言わざるを得ません。

ただ当方が注目しているのは本来の稼ぐ力を表し配当の源泉でもある営業キャッシュフロー。

その数字ですが期の途中ではあるものの、第2四半期時点では売上の減少にもかかわらず累計値で前年同期の2,138百万ドルに対して2,784百万ドルと前年同期を大きく上回っています。

ということで、来月発表の第3四半期決算についても引き続きこの数字をチェックするつもりです。

(連続増配年数のみを妄信しての購入にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)

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