1月13日にたばこ銘柄のフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)から配当金を受領しました。
この銘柄の増配タイミングは前回10月支払い時、ということで今回も前回同様1株当たり1.27ドルとなっています。
この銘柄を保有している方ならご存じのとおり、フィリップモリスの場合は、米国銘柄ではあるものの、”80/20 company”に該当するために配当金の大部分について外国税の源泉を免除されている銘柄となっています。
具体的には、80/20 company”というのは、ある特定の期間において総収入の80%(以上)が米国外の事業活動から発生している企業のことであり、現状フィリップモリスはその収入のほとんどを米国外の活動から得ており、”80/20 company”に該当しています。
その結果、配当の大部分が源泉税を免除されるのです。
具体的には昨年2022年の場合は、国外の事業活動の割合が95%であり、課税される部分は全体の5%。
つまり配当総額に対する税率は、5%×源泉税率の10%=たった0.5%だったことになります。
直近の業績ですが、現地時間の10月20日に発表した第3四半期決算は、売上、調整後1株利益ともに予想を大幅に上回りました。
但し同日に公表した通期予想は以下のとおりとなっており、残念ながら調整後1株利益は前回予想を下方修正しており、前期実績に対しては-1.5%の減益予想となっています。
ちなみに1月11日にリリースしたForm 8-Kにおいて上記の予想通りの見込みである旨を公表しています。
Form 8-Kとは
Form 8-Kは、アメリカ合衆国において、株式公開企業(SEC登録企業)に提出が義務付けられている、SEC向け報告資料の開示様式(フォーム)のことをいいます。
現在、SEC登録企業では、会社支配権の変更、企業買収、行政処分、破産、取締役の退任、監査人の変更などの財政状態に影響を与えるイベント(特別な事象)が起こった場合に、このフォームを用いてSEC(米国証券取引委員会)に報告すると共に、迅速な対外発表が求められています。
(iFinanceより)
この銘柄に関する注目すべきニュースと言えば、アルトリア(MO)との加熱式たばこIQOS(アイコス)システムの販売関係を2024年4月30日をもって 終了することに合意したこと。
というかフィリップモリス側が長期の契約に合意しなかったこと。
つまりアルトリアに代わりフィリップモリスが米国におけるIQOS(アイコス)システムの販売に関する全権利を有することになるわけで、これでJTとの提携を発表したアルトリアとは完全に袂を分かつことにある、というかライバル関係となる。
さらに無煙たばこ大手、スウェディッシュ・マッチへの買収が完了すれば、無煙たばこにおいても米国市場での販売が可能となるわけでここでもアルトリアがライバルとなる。
今さらですが我々投資家がたばこ銘柄に投資する理由は配当。
その意味では増配率こそ低いものの増配は継続しているわけでぎりぎり及第点と言える。
2019年:2.6%
2020年:2.6%
2021年:4.2%
2022年:1.6%
ということで、この銘柄に関しては成長が期待できる米国市場でのパフォーマンスに注目して行きたいと考えています。
また、前述のとおり現在は”80/20 company”に該当しているため現地税率が低く抑えられているこの銘柄ですが、今後米国市場での売上が順調に伸びた場合、”80/20 company”に該当しなくなり実質的な税率が上がる、つまり手取りが減る可能性があることを抑えておく必要があります。(もっとも個々人の所得状況によっては外国税額控除を申告することで全額取り戻せる場合もありますが、、、)
(何やかや言っても健康被害からは逃れられない銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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