バイオ医薬品銘柄のギリアド・サイエンシズ(GILD)が現地時間の2月6日に第4四半期決算を発表しました。
概要は以下のとおり。
売上は前年同期比で4%の減収。
売上の明細は以下のとおり。
Cell Therapy(細胞治療薬)とTrodelvy(乳がん等治療薬)がそれぞれ11%、53%増と引き続き伸びたものの、新型コロナ治療薬のVeklury(レムデシビル)は大きく減少、そして主力のHIV製品(エイズ治療薬)も減少した状況が見て取れます。
次に利益の方ですが、主に総原価および経費の増加、さらには新型コロナ治療薬のVeklury(レムデシビル)の売上高の減少によって会計基準ベースの1株利益(潜在株式調整後)は前年同期の1.30ドルに対して1.14ドルと減少したものの、特殊要因を除いた調整後1株利益は1.67ドルに対して1.72ドルと3%の増益となっています。
またアナリスト予想との比較では以下のとおり売上はほぼ予想と一致、一方調整後1株利益は予想を下回る結果となっています。
最後に注目の2024年の通期予想ですが、以下のとおり売上は271億ドル~275億ドル、また調整後1株利益は前期の6.72ドルに対して6.85ドル~7.25ドルと+1.9%~+7.9%のレンジとしています。
以上、会社が期待を寄せるCell Therapy(細胞治療薬)とTrodelvy(乳がん治療薬)が引き続き伸びてはいるものの、通期予想利益は中央値で市場予想に届かず。
さらに1月22日には、抗がん剤(乳がん等治療薬)トロデルビーについて、以前に治療を受けたことのある進行性非小細胞肺がん患者を対象とした後期臨床試験で生存期間を有意に延ばす主要目標を達成できなかった、と発表したことで株価が10%以上下落したことは記憶に新しいところ。
但し、一部アナリストがトロデルビーについては初期治療薬として市場シェアを維持する可能性はまだある、との見方も示していることもあり、もう少し状況を見極めたいと考えているところです。
ということで、売上×△、利益〇×、通期予想× = 様子見
とします。
(新型コロナ治療薬には完全に頼れなくなっている銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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