研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィ(ABBV)が現地時間の7月29日に第2四半期決算を発表しました。
前回の第1四半期決算では通期利益予想を下方修正したこの銘柄、一抹の不安を持って早速内容を確認。
概要は以下のとおり。
まず売上ですが、全体では前年同期比で4.5%の増収。
続いて主力製品であるヒュミラの売上を確認。
御覧のとおり海外では特許切れによる後発競合他社との競争激化で前年同期比で13.8%の減収となったものの、米国内が前年同期比9.6%増と好調で全体では5.8%の増収となっています。
続いて米国での特許切れによって2023年に後発薬の販売が決まっているヒュミラの売上減少を補う製品として会社が期待を寄せているスキリージとリンヴォックの状況は以下のとおり。
スキリージとは
乾癬(かんせん-免疫の異常によって皮膚や関節に特徴的な発疹などが起こる病気)の症状を改善する薬
リンヴォックとは
中等度から重度の関節リウマチ患者へのリウマチ薬
スキリージが前年同期比で85.9%増、またリンヴォックが56.3%増と好調を維持。
2020年からの推移を見るとほぼ順調に右肩上がりとなっている状況が見て取れます。
また利益の方ですが、会計基準ベースの1株利益、特殊要因を除いた調整後1株利益(NON-GAAPベース)ともに二ケタ増益となっています。
一方アナリスト予想との比較では、以下のとおり売上は若干予想に届かなかったものの、利益の方は予想を上回っています。
最後に注目の2022年通期予想(調整後1株利益)は以下のとおり。
「再度下方修正するのでは?」と心配していましたが、前回予想の1株当たり13.78ドルから13.98ドルを維持しており、ほっとしているところです。
以上、全体としてはまずまずの内容となりました。
但し発表当日の株価は4.2%もの下落。
その理由ですが、通期の予想売上を抗がん剤「イムブルビカ」の不振で下方修正したこと、そして買収したアラガンが過去にオピオイド系鎮痛剤の取り扱いを誤ったとして数千件の訴訟を受けており、その解決のために23億ドル以上の費用を計上したことを今回発表したこと等によるものではないかと考えています。
但し、上記のとおり配当の源泉である通期予想利益は前期比で8.5%から10.1%の増益を見込んでいる。
ということで、
売上〇× 利益〇 通期予想△ +不安材料アリ
でもホールドです。
(いわゆる「2023年の壁」問題がいよいよ意識され始めた銘柄への投資にあたってはくれぐれも自己責任でお願いいたします。)
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こんばんは。
アッヴィ粘りますね。
業績減速はもう遥かに昔から警戒しているので
いい加減まだ減速しないのか?と
むしろジリジリし始めましたっ(笑)
株価は数十%落ち込むでしょうが、しっかり増配基調で
業績も、株価も十二分に今まで上がって来ているので
一休み一休みどうぞという心境です(´ε` )
多少の減速は無視。むしろ絶好の買い増し局面と見ています
ウィニングチケットさん
おはようございます。
本格的な減速の可能性は主力製品ヒュミラの米国での特許が切れる来年2023年。
いよいよそのことを市場が意識し始めた。
逆に言えば特許切れ後も総売上が落ちず増配を継続できれば「一山超えた。」ということになると考えています。